クリニックを経営している医師の節税方法のひとつとして必要経費を集めるという手段があります。実は経費に計上しないともったいない「あんなもの」や「こんなもの」があるのです。今回は経費に計上できる見落としやすいものを紹介していきます。
重要なポイントとして、経費になるかどうかの基本的な判断基準は、「クリニックに関する事業に関連しているかどうか」という点です。
クリニックに関する事業について理解し、適切な説明をすることができればある程度のことは経費にすることができます。
目次
①交通費・宿泊費
・学会や視察への出張費、宿泊費、食事代。
スタッフはもちろん、家族も含めて経費にできる場合もあります。
②交際費
取引先や仕入先、スタッフなどに接待、歓送迎会、贈答などを行なった場合の費用です。ポイントとしては、同じ職場のスタッフだけでなく、取引先やまだ取引をしていなくても将来的に取引を行なう可能性がある相手との会合でも経費となります。以下に例を挙げます。
・スタッフとの新年会、忘年会、創立パーティー
・退職するスタッフへの花束や餞別
・取引先とのゴルフプレー費
・取引先へ香典
・会合の謝礼金
・お中元、お歳暮、お土産
・取引先が主催するゴルフへの参加費
③福利厚生費
福利厚生費は従業員の福利厚生のための支出です。ポイントとしては、福利厚生費はスタッフ全員に対して平等に支出されていること。特定のスタッフだけ支払った場合は給与として扱われます。念のため、就業規則に福利厚生の内容について明記しておくとよいでしょう。以下に例を挙げます。
・スタッフの半数以上が参加する社員旅行
・スタッフ全員見に行くこができるライブのチケット代
・スタッフ全員見に行くことができるスポーツの観戦費用
・スタッフ全員見に行くことができるテーマパークのチケット代
・親睦を目的としたボーリング大会の費用
・従業員全員が利用することができる別荘の利用費
④自宅での仕事で使用するもの
・自宅で仕事をする目的で購入したパソコン
・仕事でも使用するスマートフォン代(利用料金)
・椅子や机などの備品
・仕事で利用しているインターネット代
・仕事で利用している部分の光熱費
・書籍や雑誌(文献でなくても、情報収集を目的としていれば可)
これら以外にも年間最大300万円までは30万円以下の備品・機械は購入時に全額経費にすることができたり、家賃に関しては1年分を前払いすれば全額経費になったりします。細かいことかもしれませんが、忘れずに経費として計上しておきましょう。