個人開業医のMS法人を活用した節税と注意点について


個人開業医は医療法人と同じように、医院・病院の利益が出てくるにつれて節税について考えることでしょう。
ただ個人開業医として可能な節税は、非常に選択肢が少ないです。
そんな個人開業医におすすめなのが、MS法人を活用した節税方法です。
設立の際の注意点と併せて解説しましょう。

目次

個人開業医はMS法人を活用して節税しよう!

まず、個人開業医がMS法人を設立しない場合、なぜ節税の選択肢が少ないのか解説しましょう。
個人開業医として可能な節税の選択肢が少ないのは、経費におけるルールが関係しています。
個人開業医が計上できる経費は、医療業務と関連しているものでないといけません。
つまり、医院・病院の利益を増やすための支出のみが経費として認められるということです。
医院・病院の利益を増やすための支出のやりくりだけで、大きな節税効果を得るのは難しいため、個人開業医の選択肢は必然的に少なくなります。
また個人開業医には医療法人の設立という選択肢もありますが、医療法人は理事や監事を必要としたり、申請に時間がかかったりという設立のデメリットが多くあります。
そのため個人開業医は、1ヶ月程度で設立可能なMS法人を利用して、利益を分散させることで節税に繋げるべきと言えるのです。
MS法人の業務内容は幅が広く、不動産投資や株式投資などで効率的に利益を上げることも可能です。

個人開業医がMS法人を設立する際の注意点は?

個人開業医がMS法人を設立することで、医療法人よりも効率的に節税できるという話をしました。
ただ個人開業医がMS法人を設立して、損をする部分もあります。
それが“消費税”です。
個人開業医の主な利益のうち、来院者の保険診療による利益は消費税の対象外となります。
ただ保険が適用されない自由診療による利益の場合、個人開業医は1,000万円以上の利益から消費税を支払わなくてはいけません。
これは通常の個人開業医であれば1,000万円以上からの支払い義務で済みますが、MS法人に委託した業務による利益は、すべて消費税の対象になってしまいます。
つまり個人開業医としては支払う必要がない消費税を、MS法人の設立によって支払うことになってしまうのです。
したがって個人開業医は、安易に多くの業務をMS法人に委託しないように注意しなくてはいけません。

まとめ

個人開業医は、利益がある程度増えてくればMS法人を設立するべきです。
ただMS法人を設立することで、組織全体としての支出が増えてしまう可能性があることは理解しておきましょう。
またMS法人設立の時期によって消費税を支払うタイミングも変わってくるので、事前にしっかり時期をチェックし、なるべく黎明期にかかるコストを削減するべきです。


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