開業医の相続税はなぜ額が大きくなりやすいのか?


開業医の相続税は、他の職業と比較すると額が大きくなりやすいと言われています。
そのため、生前から相続税における対策をしておくことが必須となります。
ではそもそも、なぜ開業医の相続税は額が大きくなりやすいのでしょうか?
相続税における対策をしておかなければ大きな損をしてしまうことも、併せて解説します。

目次

開業医の相続税はなぜ額が大きくなりやすいの?

開業医の相続税の額が大きくなりやすいのには、いくつかの理由があります。
まず1つ言えるのは、単純に開業医が高収入の職業であるためです。
厚労省が発表しているデータによると、開業医(内科)における年収の平均額は約2,500万円となっており、一般的なサラリーマンの平均額(約400万円)と比較すると、6倍以上収入が多いことになります。
またサラリーマンと比べると、開業医が働く期間は非常に長いです。
60歳、65歳を超えてもなお医者として活躍し続ける方が多いため、当然その分増加する資産も多くなります。
また開業医の中には、不動産投資などを相続税対策として行っている方もいますが、そのような対策に疎い医者も多いのが現状です。
したがって開業医の相続税額が大きくなりやすいのは、収入が多いにも関わらず対策を取らず、現預金を多く保有してしまっているからだと言えます。

開業医が相続税における対策を取らないと損をする?

保有している現預金が多い開業医ほど、相続税対策を取らないことで被る損失は大きくなります。
例えば、10億円の資産を保有している開業医がいるとします。
十分すぎるほどの資産を保有しているものの、この資産がすべて現預金の場合、相続税はどうなるでしょうか?
この状態で相続を行うことになれば、その資金には相続税の最高税率である55%が適用されます。
つまり10億円のうち、5億5,000万円を相続税として納めるため、元々保有していた資金の半分も残らないことになります。
これは極端な例ですが、現預金を多く保有している開業医が相続税対策をしなければ、どれほど損をしてしまうかわかっていただけると思います。
正確に言うと、開業医が損をするというよりは、財産を相続する相続人が大きな損をしてしまうということですね。

まとめ

開業医の相続税が大きくなりやすい理由を解説しましたが、理解していただけたでしょうか?
開業医が積み上げた資金は、当然開業医の努力の賜物ですが、現預金で保有しているほど相続税を多く納めなければいけなくなります。
また本来残しておけるはずの財産を相続人に残せなくなる可能性もあるので、収入が多いからと言って安心せず、少しでも相続税額を減らせる工夫をするべきでしょう。


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