クリニックがMS法人の実体を備えるために気をつけること


クリニックがMS法人を活用する際は、必ず“実体”を備えておく必要があります。
税務調査によってMS法人の実体がないと判断されると、クリニックからMS法人への業務委託等が否認される可能性があるためです。
クリニックがMS法人の実体を備えるために、気を付けることとは一体何なのでしょうか?

目次

クリニックがMS法人の実体を備えるために気を付けておくべきこと①独立した資金の保有・管理

クリニックがMS法人の実体を備えるために気を付けておくべきなのは、何と言っても“独立した資金の所有・管理”です。
クリニックとしての資金だけでなく、MS法人による独自の資金も必ず所有しておきましょう。
また普通預金口座や当座預金口座なども、必ずクリニック名義のものだけでなく、MS法人名義のものを開設しておき、別々に資金を管理する必要があります。

クリニックがMS法人の実体を備えるために気を付けておくべきこと②費用の支払い

クリニックがMS法人の実体を備えるためには、“費用の支払い”に関しても注意が必要です。
例えばMS法人でかかった人件費や経費などのコストは、必ずMS法人名義の口座から支払わなければいけません。
先にクリニック名義の口座から支払い後で立て替えるという場合でも、MS法人の実体がないと判断されやすくなってしまいます。
またMS法人における社員旅行や忘年会などの費用も、必ずMS法人の口座から支払うようにしましょう。
領収書も必ずMS法人名義のものを発行し、MS法人の経費として計上しなければいけません。

クリニックがMS法人の実体を備えるために気を付けておくべきこと③費用や報酬支払いのタイミング

クリニックは、MS法人の実体を備えるために“費用や報酬支払いのタイミング”についても気を付けなければいけません。
例えばクリニックからMS法人に支払われる業務委託料は、必ず毎月同じタイミングで支払うようにしましょう。
他の取引先への支払いが一定のタイミングにも関わらず、MS法人への支払いのみが不定期となってしまうと、実体がないと判断されやすくなります。
またMS法人の役員、従業員に支払う報酬も毎月同じタイミングで支払い、金額も固定しましょう。

まとめ

クリニックはMS法人の実体を備えるため、さまざまなことに注意しなければいけません。
今回紹介したこと以外にも、クリニックとMS法人の適切な取引や、契約書の発行など、気を付けるべきポイントは多くあります。
クリニックがMS法人を最大限に活用したい気持ちはわかりますが、ずさんな経営で税務否認されてしまっては意味がありません。
MS法人に実体を持たせ、適切に経営してください。


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