医師にとって生前贈与が効果的な節税方法であるということは、医師であれば誰もが１度は耳にしたことがあるでしょう。
では生前贈与によって効果的な節税効果が得られる医師とは、一体どのような医師なのでしょうか？
医師の生前贈与における方法についても、簡潔に解説します。
目次
生前贈与によって効果的な節税効果が得られる医師とは？
生前贈与によって効果的な節税効果が得られる医師は、相続する財産にかかる相続税が基礎控除額を上回ることが予想される医師です。
つまり医師が生前贈与を行うかどうかは、相続財産の相続税が基礎控除額を超えるか超えないかで判断すべきだということです。
基礎控除額を超えない場合は相続税の課税対象とならないため、生前贈与を行っても効果的な節税効果は得られません。
ちなみに相続財産における相続税の基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の人数という式で算出されます。
医師の生前贈与における方法①相続時精算課税制度を利用する
医師の生前贈与においてもっとも一般的な方法は“暦年贈与”ですが、その他にも生前贈与を行う方法はあります。
まず1つは、“相続時精算課税制度”を利用するという方法です。
相続時精算課税制度は、特定の贈与者から贈与される財産の金額が2,500万円以下である場合、贈与税の課税対象外になるという制度です。
ただこの制度の欠点は、2,500万円を下回れば贈与税の課税対象外になる代わりに、贈与された財産に相続税が課税されるという点です。
つまり贈与者が死亡した後、贈与された財産について改めて相続人に課税義務が発生するということです。
また相続時精算課税制度における贈与者と、暦年贈与における贈与者を同一人物にすることはできません。
医師の生前贈与における方法②特例を利用する
医師の生前贈与には、贈与に関する“特例”を利用して行うという方法もあります。
贈与に関する特例には、夫婦の間での贈与に適用される“配偶者控除”や、住宅を購入するための資金として親族から受ける贈与、子育て、結婚資金として親族から受ける贈与に適用される特例などが挙げられます。
医師が生前贈与の選択肢を広げたいのであれば、自分が利用できる特例がないかどうかをチェックすることも重要でしょう。
まとめ
医師の生前贈与にはさまざまな方法があること、生前贈与をすることですべての医師に恩恵があるわけではないことを理解していただけたでしょうか？
生前贈与で得られる節税効果をより大きくしたい方、そして自身にあった生前贈与の方法を知りたいという方は、歴然贈与以外の選択肢も知っておくべきです。
医師にとって相続人の負担を減らすというのは重要な作業のため、慎重かつ適切に生前贈与を行うことを心掛けましょう。
