MS法人は医療法人とは違い、医療行為以外の事業を行うことができます。
そんなMS法人が行える事業の1つに、“医療機器の製造・販売事業”が挙げられます。
ではMS法人で医療機器の製造・販売をする場合には、一体どんな注意点があるのでしょうか?
医療機器の製造・販売を行うために必要な許可や資格を中心に解説します。
目次
MS法人で医療機器の製造・販売をする際の注意点①医療機器製造販売業許可を取得する必要がある
MS法人で医療機器の製造・販売をする場合、“医療機器製造販売業許可”を取得しなければいけません。
医療機器製造販売業許可とは、患者や医療機器の使用者における安全を守るため、医療上の効果を保証するために、医療機器の製造販売を行う企業に取得が義務付けられている許可のことを言います。
定められたルールを遵守した製造・品質管理、適切な安全管理が可能な環境が整っていれば、この許可を取得することができます。
MS法人で医療機器の製造・販売をする際の注意点②医療機器製造業登録を取得する必要がある
MS法人で医療機器の製造・販売をする際は、“医療機器製造業登録”の取得も必要になります。
医療機器製造業登録は、医療機器を製造する企業のうち、設計、組み立て、滅菌、最終製品の保管をする企業に対して取得が義務付けられています。
MS法人内に“責任技術者”を配置するなど、登録するための要件は多岐に渡ります。
また医療機器を海外から輸入したり、外国で設計したりするような場合は、“外国製造業者登録”も必要になります。
MS法人で医療機器の製造・販売をする際の注意点③販売や貸与に関する許可も取る必要がある
医療機器製造販売業許可は、製造した医療機器をマーケットに流通させるために取得しなければいけない許可です。
MS法人で製造した医療機器の販売もしくは貸与をするためには、それとはまた別の許可を取得しなければいけません。
“高度医療機器”、または保守点検に高度な技術と知識が必要な“特定保守管理医療機器”の販売や貸与をする場合、“高度管理医療機器等販売業(貸与業)許可”という許可が必要になります。
また“管理医療機器”を販売する場合は、“管理医療機器販売業(貸与業)許可”を取得が必要です。
まとめ
MS法人を活用して医療機器の製造・販売をしようとしている方に向けて、製造・販売をする際の注意点を解説しました。
医療機器の製造・販売が医療法人にはできない事業とはいえ、MS法人であればすぐにスターできるというわけではないのです。
MS法人をうまく活用して医療機器の製造・販売ができれば、組織全体の利益拡大に繋がるため、今回解説した注意点は必ず押さえておきましょう。