クリニックはMS法人を設立しても赤字になるのか?


クリニックはMS法人を設立することによって、節税や事業拡大などの効果を得ることができます。
つまりMS法人の設立は、赤字であるクリニックにとって追い風となる対策だということです。
ではMS法人を設立したクリニックには、今後赤字になる心配はないのでしょうか?
詳しく解説していきます。

目次

MS法人を設立しても赤字になるクリニックはある

結論から言うと、MS法人を設立しても赤字になるクリニックはあります。
したがって赤字のクリニックがMS法人を設立し、1度は経営状況を立て直せたとしても、今後赤字になる心配がないというわけではありません。
ではMS法人を設立したクリニックが赤字になるまでの流れには、一体どんなパターンが多いのでしょうか?

MS法人を設立したクリニックが赤字になるまでの流れについて

MS法人を設立したクリニックが赤字になるまでの流れには、以下のようなパターンが多いです。

① クリニックの経営が赤字になる
② MS法人を設立して節税を行う
③ クリニックの経営状況が回復したため、MS法人で事業拡大を行う
④ 拡大した事業がうまくいったため、設備投資や広告投資を積極的に行う
⑤ MS法人の新事業がうまくいかなくなる
⑥ 赤字になる

このように多くの赤字のクリニックでは、MS法人の設立で1度は経営状況を立て直したものの、再び赤字になるというケースが非常に多いです。
このケースでは、MS法人における新事業が長続きしなかったことによって、最終的に赤字に繋がっています。
また新事業が1度成功したことにより、設備投資や広告投資におけるコストを増やしてしまったことも、後々組織全体の経営状況を圧迫することに繋がっています。

MS法人での事業拡大は慎重に

MS法人を設立すれば、クリニックにはできない医療機器、化粧品の販売・製造などの事業を行うことができます。
ただ赤字を立て直したばかりのクリニックは、焦って一気にMS法人での事業拡大をしないように注意しましょう。
クリニックの赤字を立て直したということは、つまりまだクリニックがスタートラインに立っている状態ということです。
ここで多額の投資や借入を行ってしまうと、前述のケースのように新事業が長続きしなかったときのリスクが非常に高くなります。

まとめ

MS法人を設立して赤字から脱出したいと考えるクリニックの院長は、設立後も赤字になる可能性があるということを理解しておきましょう。
また中には、MS法人を設立したことだけで満足して、適切に節税や事業拡大を行わないクリニックの院長もいます。
MS法人の設立・経営にも当然コストはかかるので、無計画な設立は控えましょう。


この記事に関するお問合わせ

    お名前 *

    メールアドレス *

    メールアドレス(確認用) *

    お問合せ内容 *