MS法人で賃貸経営を行えば、賃料の一部を分散させることで相続税の節税ができます。
ただそのためには、もちろん賃貸経営に関する知識も持っておく必要があります。
今回は、MS法人で相続税を節税するために賃貸経営をスタートさせるクリニックに向けて、賃貸経営においてよく起こるトラブルについて解説します。
目次
MS法人で相続税を節税するなら知っておきたい賃貸経営のトラブル①騒音トラブル
騒音トラブルは、賃貸経営をするにあたって必ず知っておくべきトラブルの一種です。
これは賃貸物件のオーナーとなるMS法人と住人ではなく、住人同士で起こるトラブルであるため、MS法人はトラブルを解決する側に回らなければいけません。
騒音トラブルが発生した場合、MS法人はトラブルの当事者である住人とそれぞれ話をして、適切な解決策を打ち出す必要があります。
ただ騒音と感じる度合いは人によって異なるため、解決が難しいと感じる場合は管理会社に相談するのも1つの方法でしょう。
MS法人で相続税を節税するなら知っておきたい賃貸経営のトラブル②近隣トラブル
近隣トラブルは、騒音以外の原因で発生する近隣住人同士のトラブルです。
駐車場や駐輪場における車、自転車の停め方、ペットの鳴き声や臭い、ゴミの出し方などが原因で発生します。
また近隣トラブルの場合、住人同士でトラブルが起こるだけでなく、建物を汚されたり傷つけられたりすることで、賃貸物件のオーナーであるMS法人と住人とでトラブルになることもあります。
賃貸物件の住人が賃貸借契約に違反している場合、最終的には退去要請という形で対処することも考えましょう。
MS法人で相続税を節税するなら知っておきたい賃貸経営のトラブル③賃料滞納によるトラブル
賃料滞納によるトラブルは、賃貸物件のオーナーであるMS法人と住人との間で起こるトラブルです。
賃料を滞納された場合、まずは住人に支払いを求める督促を行います。
もし複数回督促を行っても支払いがない場合は内容証明を送付し、それでもまだ支払いが確認できない場合、退去を求める訴訟の準備に取り掛かります。
退去を求める訴訟を起こすには、まず賃貸借契約を解除する必要があり、住人が3ヶ月以上賃料を滞納している場合、一定の期間を定めて支払いを求めているにも関わらず支払いがない場合は、賃貸借契約を解除することができます。
まとめ
MS法人で相続税を節税するのであれば、クリニックは今回解説した賃貸経営のトラブルについて把握しておきましょう。
MS法人の賃貸経営は相続税の節税効果がありますが、さまざまなトラブルに見舞われて、賃貸経営が立ち行かなくなってしまうという状況は避けなければいけません。
また賃料の滞納が頻繁に起こってしまうと、分散できる賃料の額も少なくなってしまうため注意が必要です。