開業医における平均患者数とベストな患者数の算出方法


クリニックを経営するにあたって、開業医における平均患者数は必ず意識しなければいけません。
患者数が平均に到達することによって、初めて開業医としての目標を最低限達成したことになります。
では開業医における平均患者数とは、一体どれくらいなのでしょうか?
自身におけるベストな患者数の算出方法と併せて解説します。

目次

開業医における平均患者数はどれくらい?

開業医における平均患者数は、日本全国に存在するクリニックの数、クリニックにおける総患者数がわかれば算出できます。
厚労省が発表しているデータによると、日本全国に存在するクリニックの数は約99,500件、月別の外来患者数は約9,360万人です。
またクリニックは毎日診療しているわけではないため、外来日数は大体月21~25日となります。
これらの数字から算出すると、開業医における平均患者数は月940人、外来日数が21.5日(0.5日は半日診療)だとすると、1日約44人ということになります。
したがって開業医は、クリニックの経営をスタートさせた後、まず平均患者数1日44人という目標に向かって歩み出しましょう。

ベストな患者数の算出方法って?

開業医の中には、患者数が平均に到達すればそれでいいと考える方も多いでしょう。
ただ冒頭でも触れたように、クリニックの患者数が平均に到達することは、あくまで開業医としての最低限の目標です。
したがって開業医は、クリニックにおける経費、自身の私生活にかかるコストを考慮した上で、ベストな患者数を算出しなければいけません。
開業医における年収は、1日の平均患者数が5人増加するだけで700万円以上増加すると言われています。
したがって多くの従業員を雇う予定のあるクリニックなどでは、最初から目標とする患者数を多めに設定しておく方が得策でしょう。
また開業医の私生活において、大きな支出が予想されることもあります。
マイホームの購入や子どもの進学などを控えている開業医は、年間で数千万円~数億円の費用が必要になることもあるでしょう。
そのような開業医は、たとえクリニックの患者数が平均に到達していたとしても、私生活の面での負担が大きくなってしまうので注意が必要です。

まとめ

開業医における平均患者数、ベストな患者数の算出方法について解説しました。
開業医には目標とすべき平均患者数が存在しますが、それはあくまでも平均であり、そこに到達すればその後もクリニックの経営がうまくいくわけではありません。
平均患者数を意識しながらも、自身にとってベストな患者数を意識し実現なければ、“クリニックの経営に成功した”とは言えないのです。


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