クリニックで行われる保険診療について知ることは、クリニックの経営における基本中の基本です。
ただ保険診療のルールは決して簡単ではなく、これからクリニックの経営を目指すという方は、保険診療におけるルールをしっかり把握してから、経営に踏み切るようにしましょう。
今回はいくつかのルールについて解説します。
目次
クリニックが保険診療を行って経営する際のルール①担当できる療養の給付の範囲について
クリニックが保険診療を行って経営する場合、保険診療として担当できる療養の給付には範囲が定められています。
具体的には以下の通りです。
- 診察
- 薬剤または治療材料の支給
- 処置、手術その他の治療
- 居宅における療養上の管理、およびその療養に伴う世話その他の看護
- クリニックへの入院およびその療養に伴う世話その他の看護
クリニックの経営を目指す方は、まずクリニックが保険診療として担当できる上記の療養の給付の範囲について把握しましょう。
クリニックが保険診療を行って経営する際のルール②療養の給付の担当方針について
クリニックは保険診療として療養の給付を担当する際、懇切丁寧に行わなければならないと定められています。
またクリニックが担当する療養の給付は、患者の療養上、妥当適切なものでないといけないというルールもあります。
簡単に言うと、療養の給付は丁寧に行い、必要以上の処置を患者に施してはいけないということです。
クリニックが保険診療を行って経営する際のルール③手続きの確保について
クリニックは、保険診療として担当する療養の給付に関して、厚生労働大臣または地方厚生局長、もしくは地方厚生支局長に対する申請、届出などの手続き及び療養の給付に関する費用の請求にかかる手続きを、適正に行う必要があります。
クリニックが保険診療を行って経営する際のルール④経済上の利益の提供による誘引について
クリニックは、健康保険事業の健全な運営を損なうおそれがある経営上の利益の提供により、自院において診療を受けるように誘引してはいけません。
“健康保険事業の健全な運営を損なうおそれがある経営上の利益の提供”とは、一部負担金の額に応じて、収益業務にかかる物品の対価の額を値引きするなどの行為を指します。
まとめ
クリニックが保険診療を行って経営する際のルールについて解説しました。
今回解説したルールはほんの一部であり、他にもクリニックを経営するにあたって知っておくべきルールはたくさんあります。
またクリニックを経営するには、保険診療に関する知識以外のさまざまな知識も必要になるため、少しずつ段階を踏んで経営を実現させましょう。