年度途中で退職した医者への源泉徴収票発行について!


クリニックは、医者に給与等を支払う際、その給与等にかかる所得税を前もって差し引く必要があります。
また、源泉徴収を行うだけでなく、医者に対して“源泉徴収票”の発行もしなければいけません。
ここからは、そんな源泉徴収票の概要、年度途中で退職した医者への源泉徴収票発行のタイミングなどについて解説します。

目次

源泉徴収票の概要

源泉徴収票とは、その年1年間にクリニックから支払われた給与等の金額と、医者が支払った所得税の金額、またはなぜその所得税額になったのかという明細が記載された書類のことを言います。
つまり、クリニックが医者に対して、「これだけの給与を支払っていますよ」「これだけの所得税を差し引いていますよ」ということを証明するための書類ということになります。
また、源泉徴収票の発行時期は、基本的に年末調整が行われた後の12月であり、クリニックは遅くても、翌年の1月31日までに源泉徴収票を税務署に提出しなければいけないため、それまでには必ず医者に手渡す必要があります。

年度途中で退職した医者への源泉徴収票発行のタイミングは?

先ほど解説したように、クリニックから医者に手渡される源泉徴収票は、基本的に12月に発行します。
ただ、年度途中で退職した医者への源泉徴収票は、最後の給与を確定させた後に発行する形になります。
つまり、クリニック側からすると、給与を確定させたのであれば、年末でなくても発行しなければいけないということです。
とはいえ、年度途中で退職した医者の源泉徴収票は、その退職した医者が、次の勤務先で年末調整を行う場合、もしくは医者自らで確定申告をする場合に必要になるものです。
そのため、退職した医者から「源泉徴収票を発行してほしい」と依頼されるのは、必然的に年末が多くなります。
しかし、退職した医者から発行依頼が来るまで、源泉徴収票を発行しないという形を取ってしまうと、結局依頼が来ず、発行し忘れるということも考えられます。
したがって、クリニックは、年度途中で退職する医者が出た場合、その都度すぐに源泉徴収票を発行するようにしましょう。

まとめ

ここまで、源泉徴収票の概要、年度途中で退職した医者への源泉徴収票発行のタイミングについて解説しました。
クリニックにおける源泉徴収票の発行は、所得税法で義務付けられている重要な業務です。
そのため、「面倒だから」「規模が小さいクリニックだから」といった理由で発行しなかったり、年度途中で退職した医者への発行を忘れたりすると、ペナルティが課されることになるため、注意が必要です。


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