診療所の経営を適切なものにするにあたっては、心掛けるべき取り組みがいくつも存在します。
今回は、“診療所経営の教科書”と題し、中でも特に心掛けるべきことを4つほど解説したいと思います。
診療所の院長、ならびに勤務医の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【診療所経営の教科書】診療所経営で心掛けること①地域のニーズに応える
人口の動態や医療、介護の需要には、とても大きな地域差があります。
そのため、診療所経営においては、地域ごとに異なるニーズに応え、適確に機能を実践していく必要があります。
また、地域のニーズを把握するためには、必ず広範な経営分析に基づくデータ作成部門の設置をしなければいけません。
【診療所経営の教科書】診療所経営で心掛けること②定期的に組織体制を見直す
診療所経営では、組織体制を定期的に見直すことも大切です。
院内外からの情報に基づく検証によって経営判断をしながら、今後の具体的な方針を決定します。
具体的には、例えば、開業以来の医療を継続していくのか、業界の隙間を狙った取り組みを実践するのか、事業を拡大するのかなどの決定ですね。
【診療所経営の教科書】診療所経営で心掛けること③医療従業者不足への対策を取る
医療従事者の不足はとても深刻であり、特に若い世代の採用は、今後より難しくなることが予想されます。
そのため、今のうちから若い力を養い、確保することを意識するのは、とても重要なことだと言えます。
また、就業人口の減少を考慮して、診療所における生産性の向上、業務の簡素化を図ることも忘れてはいけません。
【診療所経営の教科書】診療所経営で心掛けること④地域活性化、街づくり等に参加する
人口が著しく減少している地域では、今後確実に医療需要が減少します。
そのため、そのような地域の診療所では、他産業と協調した地域活性化や街づくりへの積極的な参加が欠かせません。
また、少子高齢化に対応するため、国が進める政策の柱とされる“地域包括ケアシステム”にも積極的に参加し、高齢者の家族や介護人材との連携をもって、地域内で介護が必要な高齢者を効率良くサポートすることも重要です。
まとめ
ここまで、“診療所経営の教科書”と題して、診療所が心掛けるべき4つのことについて解説してきました。
もちろん、診療所を含む医療機関では、これ以外にも、IT化の推進や人材育成の観点に立った人事労務管理など、心掛けるべきことはたくさんあります。
また、1つ1つ慎重に取り組みすぎると、いずれかの取り組みにおいて遅れや綻びが生じやすくなるため、注意が必要です。
