開業を考えるにあたり、どの程度資金を確保できるのかは大きなポイントになります。
その中でも自己資金は、どのくらい融資を受けるのかの基準になりますよね。
しかし、自己資金が十分にあるからといって、すべて使ってしまってはいけません。
今回は、医師が開業する場合の、自己資金の扱い方をご説明します。
目次
医師が開業までに貯めた自己資金は全て使ってはいけない?
医師の中には、開業を目標として必要な資金を地道に貯めているという人もいますよね。
定期的にしっかりと貯めることができると、高額な資金になっていることでしょう。
開業には、数千万円かかると言われていますから、自己資金はあるに越したことはありません。
しかし、自己資金でも足りない場合は融資を受けますが、融資をどのくらい受けるのかは、今後の経営にも関わってきますよね。
できれば、融資の金額を少なくして、精神的な負担を軽くしたいと思っている医師もいるでしょう。
しかし、この考えは間違いです。
自己資金を開業のために全て使ってしまうと、プライベート等で不測の事態があった場合に対応できるでしょうか?
いくら高収入の職業と言っても、開業したての頃は軌道に乗れず、金銭的にも困難な状況になってしまうかもしれませんよね。
日常生活が困難になってしまっては、仕事どころではありません。
ですので、自己資金は全てつぎ込まず、一定額は生活費やいざという時の貯蓄として残しておいた方がいいでしょう。
医師が開業の際に受けた融資の資金は「借金」でない
しかし、融資を受けるとなると、医師の中には開業時にかかる借金として、その資金を捉えてしまうかもしれません。
確かに、お金を借りているのですから、そのように感じてしまいますよね。
しかし、これは単純な借金として捉えないで下さい。
開業のために受けた融資は、あくまでも事業を行うために必要な資金をカバーするために行ったものになります。
どちらかというと、「借入」の意味に近いでしょう。
そのため、日々運営をしていきながら、少しずつ返していって問題はないのです。
確かに、融資額が少ない方が返済にかかる負担は少なくなりますが、どうしても融資を受けなければ開業の準備が進まないこともありますよね。
ですから、マイナスイメージとして捉えるのでなく、今後の事業に必要となる資金として捉え、プラスのイメージを持つようにしましょう。
まとめ
今回は、医師が開業するにあたっての、自己資金の扱い方についてご説明しました。
自己資金は開業にとって重要なお金の1つになりますが、全てを使い切って準備する必要はありません。
準備資金は融資でも賄うことができますから、適切な範囲での扱いで構わないのです。
残して置いた分は、自分の当面の生活費や経営が厳しい時の予備費として、確保しておくべきでしょう。