クリニックの事業計画作成事情~コロナ禍で変化したこと~


コロナ禍だからこそ、新規開業を決断した医師の皆様もいらっしゃるでしょう。
このような逆境の中、クリニックの事業計画において、従来と異なる点があれば知っておくべきです。
今回は、一足先に開業した先輩方の経験談をご覧下さい。

目次

クリニックの事業計画で変化した点~①内覧会の開催状況~

1つ目のクリニックの事業計画で変化した点は、内覧会の開催状況です。
従来までは、内覧会の開催は必須です。
まずはそれに向けて、クリニックの準備を整えていきました。

しかしコロナ禍の場合、内覧会の開催は適切ではありません。
クリニックの建物の規模や人数によりますが、三密になりやすい環境が整ってしまっているのです。
もちろん、空調設備で対策をしているクリニックがほとんどですが、開催を強行する理由はありません。

さらに、内覧会を開催したことで、クラスターが発生したとなると、医療機関としては本末転倒です。
その結果、コロナ禍でも開業を終えたクリニックの多くは、内覧会を中止せざるを得なかったのです。
これは仕方がないことですが、クリニックの経営に影響している事実も否めません。

これから内覧会の開催を視野に入れる場合は、コロナの感染状況を踏まえて開催の有無を判断することが求められます。

クリニックの事業計画で変化した点~②スタッフ採用事情~

2つ目のクリニックの事業計画で変化した点は、スタッフ、特に受付スタッフの採用計画にあります。
スタッフの中でも、看護師のように専門資格のある場合は、そこまで採用に影響がありません。
ですが、受付スタッフが集まりにくい事態になっているのです。

看護師の場合は専門性の高い業務に従事しますから、雇用形態に応じてニーズに合った人材の応募が望めます。
どのクリニックでも一定の需要がありますから、人が来ないという事態はないのです。

他方で、受付スタッフの場合はあくまでも受付業務を行います。
しかし、事務関連の業務は、医療機関に限定されていません。
感染リスクの高い所で働くよりも、リスクの低い所で働いた方が良いと考える人が増えているのです。

このような経緯から、スタッフ募集をかけても人材が集まらない事態になっています。
従って、人材採用を考える際は、事業計画の中でも時間がかかることを念頭において計画しなければなりません。

まとめ

コロナ禍の影響は、事前に考えたクリニックの事業計画に少なからず変化を与えます。
特に、内覧会の開催については、医療機関であるという特性上中止を余儀なくされたクリニックが多数ありました。
また、人材採用に関しても、人が集まりにくいポジションに関してはゆとりを持って行動しなければ開業に間に合いません。
イレギュラー要素に対応するためにも、コロナ事情を踏まえた計画を練りましょう。


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