美容クリニックの経営が意識するべき患者満足度とは


美容クリニックでは、新規の患者も大切ですが、それ以上にリピーターを大切にしなければいけません。
そのために意識するべきなのが、患者満足度です。
しかし、患者満足度というものは聞き覚えがあまりないという人もいるでしょう。
患者満足度が何を示しているものか、解説します。

目次

患者満足度とは?

患者満足度という言葉には、聞き覚えがあまりない人もいるかもしれません。
これは、要するに普通のお店や会社でいう顧客満足度のことです。
病院やクリニックの利用者は顧客ではなく患者なので、患者満足度となっています。

要するに、患者が病院・クリニックを利用した際のアンケートを基に見るものであり住所、性別、交通手段、大まかな住所などと共に、医師や看護師の対応態度、検査等の説明、会計、病院内の雰囲気を聞いた結果が患者満足度となります。

治療を目的として病院の場合は、診療科が限られていることもあって地域内ではあまり選択肢がないこともあります。
しかし、美容クリニックの場合はそうとも限りません。

まず、どうしてもすぐに美容クリニックへと通わなくてはいけない、という人はそれ程多くありません。
そのため、ゆっくりと選ぶことができます。

また、そう頻繁に通うことも少なく、週1回や月2回といったペースで通うことが多いでしょう。
そのくらいのペースなら、多少遠方でもどうにかなるのです。

ということは、顧客満足度が低ければ次からは違う美容クリニックに行ってしまう人も増えてくるのです。
そうなると、クリニックの経営面では大きな痛手となるでしょう。

美容クリニックでは、集客を考えることも大切です。
しかし、それだけではなくせっかく来てくれた患者を満足させて、また来たいと思ってもらうことも大切なのです。

リピーターが多ければ多いほど、クリニックの経営は安定します。
単に来てもらうだけではなく、どうすれば満足度が高くなるかを考えながら、クリニックの経営をしていきましょう。

NPS🄬とは?

患者満足度を考えるにあたって、特に重要な指標があります。
それは「Net Promoter Score」というもので、通称ではNPS🄬と呼ばれています。
日本語にすると、顧客推奨度や賞味推奨者比率という意味になります。

企業(クリニック)ロイヤリティを測る指標であり、患者がクリニックやそのサービス、商品などにどれだけの愛着を持っているかを示しています。
そして、そのスコアはどれだけそのサービスを周囲に勧めたいかで示されます。

特に紹介キャンペーンなどがないのに、自主的に周囲へと勧めたいと思うのであれば、そのクリニックで受けた施術などに対してかなり満足しているといえるでしょう。
自分でも満足していないものは、あまり周囲に勧めることはありません。

このやり方としては、まずお勧めしたいかどうかを10段階で評価してもらい、0~6までは批判者、7,8は中立者、9,10は推奨者として考えます。
そして、推奨者の割合から批判者の割合を引いたものが、NPS🄬のスコアとなります。

例えば、推奨者が60%、批判者が20%いた場合、スコアは60-20=40となります。
推奨者が多ければ、それだけ顧客ロイヤリティが高く、サービスに対して愛着があるということがわかります。

NPS🄬と患者満足度は似ているように思えるでしょう。
しかし、この2つには様々な違いがあるので、一概に同一視はできないのです。
その違いについても、知っておきましょう。

まず、NPS🄬では相手に対して、どのくらい他の人にお勧めしたいか、ということを尋ねています。
それに対して、患者満足度では特に決まった質問項目はなく、それぞれが自由な質問をして満足度を推し量っています。

つまり、定義が異なるのです。
そのため、NPS🄬では他のクリニックと比較をすることもできますが、患者満足度の場合は質問内容を統一しなければ、比較が難しいでしょう。

また、患者満足度の場合は利用した患者が満足したかどうかについて聞いています。
それに対して、NPS🄬では周囲の人に紹介、つまり将来患者となる人を増やすかどうかを聞いています。

患者満足度については、再度利用するかどうかを問わないため、その結果も将来的な集客につながるものとはみなされません。
しかし、NPS🄬の場合は周囲への紹介なので、将来的な集客にも大きく影響するのです。

その点からも、NPS🄬は将来の収益拡大を判断する材料になります。
将来的に推奨者を増やすことができれば、そこから口コミでさらに周囲で利用者が増えていくことにもつながります。

また、推奨や批判、中立となった理由について深掘りして、問題点を把握することで利用する患者に合わせたアプローチが可能となります。
そして、問題点を改善することができれば、今後中立者や批判者を減らすことにもつながっていくでしょう。

まとめ

美容クリニックの患者は、一度きりの利用で終わらせるというのはもったいない話です。
せっかくクリニックを訪れたのですから、それ以降も悩みがある場合は利用してもらえるよう、患者満足度を向上させる努力をしましょう。
また、周囲の人にお勧めしてもらうことができれば、さらに新規患者を獲得することができます。
そのために、NPS🄬のスコア向上にも取り組んでいくべきです。
そうして、多くの患者に満足してもらえるクリニックにしていきましょう。


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