美容業界では、誰もが知っているような大手企業や、これからの業界を担う若い企業がしのぎを削っています。
また、一般企業が美容業界に参入するというケースも多く、これからはさらに競争が激しくなる可能性があります。
ここからは、美容業界でもその手腕を発揮している一般企業をいくつか見ていきたいと思います。
目次
Amazon
Amazonは、アメリカのワシントン州シアトルに本拠地を置く、大手テクノロジー企業です。
Google、Apple、Microsoft、Metaと並び、アメリカ情報技術産業のビッグファイブに数えられていて、商品の配送サービスを始め、ウェブや電子書籍、映像サービスなど、手広く事業を行っていることでも有名です。
そんなAmazonは美容業界にも参入していて、2020年には法人・個人事業主向けのEコマース事業であるAmazonビジネスにて、理容室や美容室、個人で経営する理美容師を対象とした“プロフェッショナル・ビューティーストア”を開設しました。
こちらでは、Amazonビジネスによる認証機能により、業務用のヘアカラー剤、パーマ液を理容室、美容室および個人事業主の理美容師に限定して販売しています。
また、他にもシャンプーやトリートメント、ヘアケア剤およびスタイリング剤、除菌・消毒アイテム、マスクなどを取り揃えています。
ちなみに、イギリスで運営されるAmazonは、ARなどの最新技術と、売れ筋ヘアケア製品を体験できるショーケースとなる美容室“Amazon Salon”をロンドンにオープンしています。
岩田屋三越
岩田屋三越は、福岡県福岡市に本社を置く、日本の百貨店運営企業です。
三越伊勢丹ホールディングスの福岡県における百貨店事業を担っていて、2010年に行われた合併によって発足しました。
また、岩田屋三越は、百貨店である岩田屋のファッション衣料、雑貨、ギフトなどが購入うできるサロンを複数店舗経営しています。
百貨店ならではの豊富な品揃えは、ファッションや美容関連グッズに興味がある方に支持されています。
富士フイルム
富士フイルムは、東京都港区に本社を置く日本の精密化学メーカーであり、カメラやデジタルカメラを始め、一般・エックス線写真・映画用フイルム、OA機器などを主に製造・販売しています。
また、富士フイルムは2006年に、スキンケア商品ブランドである“アスタリフト”を立ち上げ、化粧品事業をスタートさせています。
ちなみに、フイルムの原料には、実は肌の主成分と同じコラーゲンが使用されています。
その他、写真の色褪せを防ぐ抗酸化技術が肌のシミやシワ対策に役立つなど、富士フイルムには、化粧品づくりと相性の良い技術的な土壌があったのです。
味の素
味の素は、東京都中央区に本社を構える、日本の食品企業です。
社名と同じ、L-グルタミン酸ナトリウムを主成分とするうま味調味料である“味の素”を製造・販売する企業として有名であり、当商品は同社の登録商標です。
また、味の素は食品の製造・販売のみならず、1997年から化粧品販売を開始しています。
同社がうま味調味料の開発で研究を重ねたアミノ酸は、肌の保湿に役立つ天然うるおい成分です。
現在では、アミノ酸を活用したスキンケアブランド“JINO”で、数多くの商品を展開しています。
日清食品
日清食品は、東京都新宿区、大阪府大阪市に本社を置く、インスタントラーメンを中心とした食品加工会社です。
日清食品ホールディングスの子会社であり、インスタントラーメンの草分けの1つである“チキンラーメン”を開発したことや、“カップヌードル”を製造・販売していることで知られています。
そんな日清食品は、2019年、自社のオンラインストアで美容ドリンク“ヒアルモイスト発酵液”の販売を開始しています。
世界で唯一特許を取得している“ヒアルロン酸を作らせる乳酸菌”を配合した、革新的な美容ドリンクであり、1本にヒアルモイスト乳酸菌液を20,000mg、コラーゲンも5,000mg配合し、飲み続けることでしっかりと内側から肌が潤うような感覚が戻ると評判です。
美容クリニックが業界で生き残るには?
さまざまな一般企業が参入する中、美容クリニックが業界で生き残るためには、やはり固定費の削減、施術メニューやオプション、宣伝・集客に力を入れることが大切です。
つまり、なるべく固定費を減らしながらも、新たな施術メニューや魅力的なオプションを増やし、なおかつホームページやSNSなどによって、集客を増やすための工夫をすべきだということです。
また、業界で培ったノウハウを活かし、オリジナル商品を開発することも、業界で生き残るための1つの戦略だと言えます。
もちろん、このような新たな試みにおいては、コンサルティング会社などの力を借りることも大事になってきます。
まとめ
ここまで、美容業界に参入した一般企業の事例をいくつか紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
美容業界には、これからも異業種の参入が増加することが予想されます。
そのため、美容クリニックを経営する方は、チャレンジすることを恐れず、業界内で存在感を示す必要があります。
そうすることで、必然的に認知度がアップし、安定した利益と患者さんを確保しやすくなります。