クリニックが売上アップのために実践したいコト


経営が苦しく、廃業も視野に入れているクリニックの院長先生は、さぞ大変な思いをされているかと思います。
しかし、やるべきことをやらないまま廃業を迎えるというのは、開業医としての責務を果たしていないと言えます。
今回は、経営が厳しいクリニックが、売上アップのために実践すべきことを解説します。

目次

売上をアップするには“サービス”を売ることが大切

経営難に陥っているクリニックは、日々の業務を回すことで手いっぱいになってしまい、患者さんへの接遇の意識が足りなくなっているケースが多いです。
そのため、まずは患者さんに対し、“サービス”を売ることを心掛けましょう。
クリニックでサービスを売るというのは、つまり患者さんにとって心地良い空間を提供するということです。
もちろん、クリニックが本来、医療を提供する場所であることは間違いありません。
そして、多くの患者さんの目的が、治療を受けることであるのも事実です。
しかし、やはり経営難に陥っているクリニックでは、ただ単に治療をしているだけ、診察をしているだけというケースが多く見られます。
クリニックも飲食店や商品を販売する別の店舗と同じで、「またこのクリニックに来たい」と思ってもらうことが重要です。

クリニックにおけるサービスの売り方について

クリニックがサービスを売る、つまり心地よい空間を提供するには、まず患者さんの待ち時間における不満を解消すべきです。
クリニックが混雑している際は、患者さんが長い時間診察まで待つことも珍しくありません。
診察を待つ時間は、実際に流れている時間よりも長く感じてしまうものです。
患者さんに待ち時間が長いと感じさせないためには、時間がゆったりと流れる空間を提供するということが大切です。
例えば、クリニック内にゆったりした曲調のクラシックを流したり、キッズスペースを用意したりすることをおすすめします。
こうすることで、1人で訪れる患者さん、または親子で訪れる患者さんに対して、時間がゆったりと流れる空間を提供することができます。
また、待ち時間をクリニックの電光掲示板、あるいは患者さんのスマートフォンで確認できるようにするなど、待ち時間の可視化を実施することも大切です。

クリニックがサービスを売ることによる相乗効果

クリニックがサービスを売ることによって、さまざまな相乗効果が期待できます。
具体的には、クリニックに訪れる患者さん数の増加が見込める、来客が心地よい空間を利用できるという効果のほかに、モラルに反する患者さんが少なくなるという効果もあります。
こちらは、患者さんにできるだけストレスや不満が溜まらない環境を提供することで、心に余裕が生まれるためです。
また、結果的にそれがクリニックにおける負担の減少、他の患者さんへの迷惑行為の減少にもつながります。

その他の具体的な対策について

クリニックが一丸となり、患者さんに対してサービスを売ることは、基本的にほとんどコストをかけずに実践できるため、経営難に陥っているクリニックにとってはピッタリの方法です。
また、クリニックが売上をアップさせ、経営の立て直しを図るためには、以下のような対策も有効です。

・町内会と良好な関係を築く
・介護保険事業者と連携する

町内会と良好な関係を築く

クリニックの売上アップに欠かせないポイントとして、まず町内会と良好な関係を築くことが挙げられます。
オフィス街など、限られた立地条件でなければ、ほとんどのクリニックはいずれかの町内会に所属しているでしょう。
また、町内会と良好な関係を築くことで、今後近隣住民に来院してもらえる可能性は高くなります。
例えば、町内会のイベントにおいて、薬や健康に関するセミナーを開催すれば、多くの方に名前を覚えてもらえますし、コミュニケーションを取ることができます。

介護保険事業者と連携する

クリニックの売上アップに欠かせないポイントとしては、介護保険事業者と連携することも挙げられます。
介護保険事業者とは、高齢者に向けた居宅介護支援事業、訪問介護支援事業、通所介護支援事業、訪問入浴事業などを行っている事業者をいいます。
簡単にいうと、高齢者向けのサービスを展開している事業者です。
薬や治療を必要とする方の中には、高齢者の方も多いため、定期的に事業者の元を訪れることで、クリニックの集患は増加することが期待できます。
また、介護支援事業者と連携することができれば、訪問診療、往診などの業務を依頼される可能性もあります。
ちなみに、クリニックが介護保険事業者との連携により、売上アップに成功した後は、開業医自らが高齢者施設を立ち上げることも検討しましょう。
自身でクリニック、高齢者施設の両方を経営すれば、連携はよりスムーズになります。

まとめ

ここまで、経営に苦しむクリニックが、売上アップのために実践すべきことについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも患者さんに良いイメージを持ってもらったり、集患しやすい環境を整えたりするだけでも、売上は飛躍的にアップする可能性があります。
そのため、「まだ経営を続けたい」と思う限り、院長先生はすべての策を講じることが大切です。


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