引退後、住み替えを検討する開業医の方の中には、一戸建てを売却する方もいます。
もちろん、不動産売却では誰もがミスをしたくないと考えますが、先人たちは皆さん同じようなポイントで失敗しています。
今回は、一戸建ての売却にありがちな失敗を7つほど解説したいと思います。
目次
多額の税金が発生してしまう
一戸建ての売却でよくある失敗には、まず多額の税金が発生するというケースが挙げられます。
一戸建ての売却には、必ず以下の税金がかかります。
・登録免許税
・印紙税
・譲渡所得税
・住民税
売却益を手にすることばかり考え、上記の税金のことを計算していなかったという失敗はよくあるため、注意してください。
ちなみに、一戸建て売却時の税金にはあらゆる特例があるため、各制度の要件を事前に確認するのも忘れてはいけません。
無駄なコストが発生してしまう
一戸建ての売却では、無駄なコストが発生するという失敗もよく起こります。
こちらは、主に売却期間が長くなってしまったときに、本来支払う必要のない費用が掛かってしまうケースを指します。
中でも特に発生しやすいのは、余計な固定資産税です。
前述の税金は、一戸建ての売却時にのみ発生しますが、固定資産税は物件を所有する限り、つまり買い手が見つかるまで、継続して支払わなければいけません。
ちなみに、固定資産税は1年で10万円以上はかかるとされているため、売り出してからすぐ売却できた場合と1~2年かかった場合では、大きくコストに差が出るため、注意しましょう。
固定資産税額が増加してしまう
一戸建て売却でよくある失敗には、固定資産税が増加するというケースも挙げられます。
こちらは、先ほど解説した無駄な固定資産税の発生とは少し違う形で、税負担が大きくなってしまうケースを指しています。
具体的には、「更地の方が買い手は見つかりやすいと聞いて、建物を取り壊したら税負担が上がった」というケースです。
一戸建てを解体すると、その土地は住宅用地の特例の対象になりません。
そのため、これまでよりも3~6倍固定資産税の額が跳ね上がってしまいます。
もちろん、こちらの物件が長期間売れないとなれば、何ヶ月もしくは何年も、高額な固定資産税を負担し続けなければいけないことは、言うまでもありません。
査定、内見時に悪いイメージを与えてしまう
査定、内見時に悪いイメージを与えるという失敗も、一戸建てを売却する方はやってしまいがちです。
一戸建てを売るときは、まず不動産会社に査定価格を算出してもらいますが、このときには最低限の清掃やメンテナンスをしておかなければいけません。
そうしなければ、査定価格に悪影響が出てしまいます。
もちろん、購入希望者が内見に訪れる際も同様です。
建物内の生活感をできるだけなくし、清潔感と心地良さを感じてもらえなければ、なかなか売買契約は成立しません。
売却前の手続きを忘れてしまう
一戸建て売却におけるよくある失敗には、売却前の手続きを忘れるというケースも挙げられます。
一戸建てを売却する方のほとんどは、初めて不動産売却を行う方です。
そのため、何から手を付けたら良いのかわからず、中途半端に手続きを進めてしまうことも珍しくありません。
以下のような事前手続きの流れやポイントを抑え、確実に完了させなければ、どこかで不具合が生じる可能性は高いため、注意してください。
・情報収集
・売却相談
・売却物件の査定
・媒介契約
・売却活動
・売買契約
売り出し価格を高くしてしまう
一戸建て売却でよくある失敗としては、売り出し価格を高くするということも挙げられます。
長年居住した一戸建ては、かなり老朽化が進んでいることが多いです。
そのため、値段設定が高すぎると、なかなか買い手が見つからず、当然売却期間は長くなってしまいます。
ちなみに、古い一戸建てだからといって、逆に価格設定を安くしすぎるのも良くありません。
なぜなら、あまりにも古くて安い一戸建ては、いわゆる“いわくつき物件”のようなイメージを与えやすくなるからです。
安易に不動産会社を選んでしまう
安易に不動産会社を選ぶというのも、一戸建ての売却でよくある失敗の1つです。
特に多いのが、「大手の不動産会社に仲介を依頼したのに、頼りにならなかった」というケースです。
不動産会社と一口にいっても、各社の得意分野は決して同じではありません。
一戸建てに強い会社もあれば、マンションやテナントビルなどの収益物件に強い会社もあります。
つまり、「大手だから」という理由で不動産会社を選ぶと、一戸建て売却があまり得意ではないところに依頼してしまう可能性もあるということです。
まとめ
ここまで、多くの先人たちが通ってきた、一戸建ての売却の失敗パターンを解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
前もって流れを把握していても、それが微妙に狂ってくるのが一戸建ての売却の怖いところです。
そのため、絶対に避けたい失敗はあらかじめ押さえておき、もし流れが狂ったとしても、大きなトラブルに発展しないように準備することが大切です。