医者が節税するためには、控除のお金を減らすべし


給与所得として給料を得ている勤務医の方は、あらかじめ「給与所得控除」という経費相当額が控除されています。学会費などの経費を繰り入れすることができず、簡単には節税できません。しかし、まったく対策がないかというと、そうでもないのです。そこで今回は、勤務医の方でもできる節税対策をご紹介しましょう。

目次

勤務医に課税される税金

一般のサラリーマンと同じく、勤務医に大きな負担があるのは所得税と住民税です。これらの税金は、収入全てに課税されるわけではなく、控除額を差し引いた「課税所得」に対して課せられることになります。つまり、端的にいえば控除額が多ければ多いほど、課税所得は少なくなり、減税になるわけです。(もちろん、収入を減らしても税額は減ります)

所得控除にはどんなものがある?

1)給与所得控除
給与を受け取っている人は最大245万円の給与控除を受けています。あらかじめ決められた額なので、この額面を増やすことはできません。

2)基礎控除
一律38万円の基礎控除についても、据え置きとなります。

3)配偶者控除および扶養控除
配偶者もしくは扶養している家族がいると、一定額が控除されます。人数が増えれば控除額も増えますが、節税のためにというのは考えられませんので、今回は除きます。

4)医療費控除
年間、実質負担した医療費が10万円を超える場合、超えた分について控除があります。10万円なんてなかなか超えないと思われるかもしれませんが、親族や配偶者の医療費も合算することができ、なおかつ交通費や購入した薬も対象となります。すべて合算すれば、10万円を超えていることもあるでしょう。なお、保健医療や助成金支給の部分は対象外ですので、注意しましょう。

5)生命保険料控除
最大12万円までの生命保険料が控除できます。

6)地震保険料控除
最大5万円までの地震保険料が控除できます。火災保険は控除できませんので注意が必要です。

7)住宅ローン控除
住宅をローンで購入している場合、所得や購入時期に応じて10年間の控除が受けられます。

8)社会保険料控除
勤務先で天引きされているため、増減は難しいでしょう。

9)寄付金控除
今回取り上げた控除の中で、最もコントロールでき、最も節税効果が高い部分といえます。いわゆる「ふるさと納税」も寄付金控除の対象であり、所得が多ければ多いほど節税できる額も大きくなるからです。ふるさと納税は実質の負担金2,000円で節税できるばかりか、豪華な返戻を受けることも可能な仕組みです。活用しない手はありません。


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