眼科におけるMS法人の活用方法とは?


病院やクリニックを経営する医療法人は非営利が原則です。しかし、MS法人の設立によって、事実上営利性のある事業を行えるようになります。院内薬局やコンビニ、売店が代表例ですが、このMS法人を活用しやすい診療科のひとつに眼科が当てはまります。では、どのようにMS法人が活用できるのでしょうか。

目次

MS法人とは

そもそも、MS法人はメディカルサービス法人の略称です。医療法人が行えない事業、つまり営利目的の事業を担うために設立される会社のことをいいます。医療法人は薬だけでなく、売店での飲食品の物販を行うこともできないため、医療法人と異なる会社を興すのです。このような形態が通称としてMS法人と呼ばれていますが、性質は一般的な企業となんら変わりません。

なぜ眼科で活用される?

平成17年4月1日から施行された改正薬事法により、コンタクトレンズの販売は事前に許可を得ることが必要になりました。許可をもらうためには、管理者と設備・建物の構造に要件があります。
コンタクトレンズをお使いの方は、眼科でコンタクトレンズを販売していたり、販売店に医師がいるのを見かけた経験があるかもしれません。しかし、よくみると診療所と販売店の建物はわかれていませんか? 同様に経営者も医療法人とMS法人(もしくは個人)にわかれています。眼科とコンタクトレンズの販売には、密接な係わり合いがあります。ところが、両立するためにはMS法人の設立が必須といえるのです。

 

MS法人の設立について

ではMS法人を設立するとなると、どのような手続きが必要になるのでしょうか。前述のとおり、MS法人は一般の企業ですから、登記をすれば設立できることになります。設立あたって認可が要らない点が医療法人との違いといえるでしょう。しかし営業内容によっては、許可が必要になってきますので、適宜対応することとなります。なお、MS法人の役員には医療法人の関係者が就任するケースが多いと思われますが、役員構成については注意してください。医療法人の理事長とMS法人の代表取締役が同一人物の場合などは、利益相反にあたり医療法人の非営利性が失われる可能性があります。MS法人の役員は医師資格がなくとも就任できますので、親族を役員にするなどして対策していくとよいでしょう。営利目的の事業が行える以外に、MS法人の設立によって節税効果も見込めます。ほかにもさまざまなメリットがあるため、一度ご検討されることをオススメいたします。


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