病院経営をするにあたって、開業医が必ず直面するものが税金対策です。もちろん納税は国民の義務であるものの、できるだけ節税を意識したいというのが多くの開業にとっての本音です。そこでまず日々の経営で見直しすべきことに、経費の見直しがあります。
目次
1、 税金対策のポイントは、課税所得を下げること
開業にとっての税金対策ポイントとして、「課税所得を下げる」「税率を下げる」という方法があります。課税所得と税率次第で所得税額が変わってくるので、節税のためにはこのうちどちらかを下げる必要があります。
そこで今回見直すべきポイントは、課税所得を下げるための経費の見直しです。日ごろの病院経営において経費として扱える出費を見直すことが、効率的な節税対策につながります。
2、 事業に関連する出費であれば、経費として扱える
病院経営のみならず、経費として扱える出費には幅広いものがあります。業務上発生する費用に加え、それ以外の状況でも直接事業に関連していれば経費になりうる出費もあるので、ここでしっかりと押さえておきましょう。
例えば、交際費なども経費として計算ができます。
・従業員やスタッフを慰労するための飲食代
・取引先を招待した飲食代
・取引先へのお中元や取引先などの手土産
・取引先に渡す香典
など、従業員や取引先に接待や慰労、贈答をした際の費用は経費として扱うことができます。現在の取引先のみならず、将来的に取引をする相手に対する出費も同様です。そのため、税金対策として経費の見直しをする際には、まずこのような交際費を見直してみましょう。
3、 福利厚生費も経費として取り扱える
すべての従業員とスタッフが快適に働ける環境を整えるための福利厚生費も、経費として計算できます。
・従業員やスタッフが半数以上参加する旅行
・テーマパークやコンサートへのチケット代
・学会、研修会、講演会の参加費用
・出張費
など、業務に関連する費用であれば、こちらも経費として扱うことができます。学会などに参加する際には参加費と出張費のみならず、ホテル代や食事代なども福利厚生費に含まれますので、ぜひ有効活用するといいでしょう。
4、 時にはプロの手を借りて相談を
そのほかにも、年間300万円までの備品や機械が購入時に経費として扱われる、青色申告によって特別控除が受けられるなど、経費を増やす方法はさまざまです。
ご自身で経費の計算をすることも有効ですが、不安要素が強いようであれば税理士などに相談してみましょう。その道の専門家が事例を用いながら、税金対策に協力してくれます。
経費の見直しは、病院の税金対策に欠かせないポイントです。事業と関連する出費を一度確認し、経費として取り扱えるかを考えてみることをおすすめします。
<参照URL>
※1 医療経営に特化した専門家集団 クリニック開業支援、”クリニックの節税方法は、大きく2つしかない”
http://clinic-prlabo.com/cls/clinic/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E7%AF%80%E7%A8%8E%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%AF%E3%80%81%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%8F%EF%BC%92%E3%81%A4%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%84/