小児科クリニックは減少傾向にありますが、ニーズの高さから高い利益率を上げていることで有名です。
しかし、コロナの影響によって苦境に立たされています。
他の診療科も厳しい状況ですが、小児科ならではの苦しみがあるのです。
今回は、利益率減少の背景と今後のアプローチ法についてご説明しましょう。
目次
小児科クリニックならでは!~利益率減少のワケ~
コロナ禍において小児科クリニックの利益率が減少している背景は、単に受診を控えていることに限りません。
実は、感染症にかかるケースが減少したことも関連しているのです。
感染症の中には、子どもが集団生活をする中で、どうしても感染が避けられない病気もあります。
代表的な感染症だと、インフルエンザが挙げられます。
インフルエンザも、例年ならば流行していた時期だったのにも関わらず、感染者が極めて少ない結果になりました。
その背景には、コロナ対策としての手洗いやうがいの徹底が挙げられます。
うがいや手洗いを子どもも徹底したことで、小児科を受診するような感染症の感染を抑えることができたのです。
親御さんにとっては、ひょっとすると子どもが病気にならないということで嬉しい情報かもしれません。
しかし、クリニック経営にとっては、本来受診によって得られる利益がなくなりますから、少し複雑な思いを抱くはずです。
小児科クリニックでできる利益率減少対策
子どもが健康であるのは喜ばしいことです。
しかし、小児科クリニックにとって利益率の問題が一大事であることに変わりありません。
今、できることには、「相談を止めない」ようにすることが挙げられます。
コロナへの感染リスクから、「様子を見よう」と考えて、受診を控えてしまうのは、大人・子どものどちらにも言えることです。
ですが、子どもの場合は「過度に」様子見をしてしまうと、命に関わりかねないこともあります。
従って、親御さんが不安だと感じた症状の場合は、遠慮なく受診してもらうようにアプローチしなければなりません。
そのためには、コロナ対策を徹底していることや、感染リスクを低くした形で診察ができることのアピールが求められます。
また、子ども目線で感染リスクを低くできる対策も取っておくと、安心して受診してもらいやすくなります。
子どもの体調は急変する可能性が高いですから、「安心・安全」な環境を提供しているアプローチは積極的に行いましょう。
まとめ
今回は、コロナ禍における、小児科クリニックの利益率減少と今後のアプローチ法をご説明しました。
様々な感染症にならないことは嬉しいですが、大きな病気を見逃しているような可能性も否定できません。
親御さんが安心して受診できる環境を整えたり、情報を発信したりしていくことが、クリニックに求められています。
アプローチの仕方によって、今後の利益率の回復が望める場合も多いですから、諦めるのは早いです。