病院を経営するお医者さんにオススメの「患者満足度調査」


病院を経営する医師の方が、常に意識しているのは経営改善ではないでしょうか。そのために効果を発揮する指標のひとつが、患者満足度です。今回はその調査方法等についてご紹介いたします。

目次

患者満足度とは?

医療を受けた患者が、どんな点にどれほど満足したかを示す指標を患者満足度と言います。いうなれば、顧客満足度(CS/カスタマーサティスファクション)の医業版でしょうか。さて、この患者満足度については、厚生労働省も病院の改善のために、検討すべき項目として言及しています。実際に、平成13年度には「患者満足度調査導入による病院経営に関わる調査研究」という調査を実施し、報告書を公開しています。自分の行った医療を患者視点の満足度で評価されることは、なかなか受け入れがたいものかもしれませんが、これからの病院の経営には不可欠の要素といえるでしょう。

 

調査方法には工夫が必要

貴院で調査を行う場合には、前述した厚生労働省の「患者満足度調査導入による病院経営に関わる調査研究」を参考にするのが最もスムーズかもしれません。しかし、調査を行うにあたっては、調査項目と調査対象に留意しましょう。たとえば、外来患者と入院患者は異なる母集団として考え、回答結果は別々のものとして捉えるほうがよいと考えられます。ずっと入院している患者が、自分のいる病院の問題点を事細かに挙げる可能性は低く、むしろよほどのことがないかぎり、よい評価を下すはずです。また、外来患者への調査においても、留意する点はあります。調査を行った際、長く通院している患者の満足度が低いというような、思わぬ結果が出ることがあります。ところが、それでも転院せずに通っている事実を考えると、一概に不満があるとも言い切れないのです。満足度していないというより、何か気になっている点があるのかもしれません。設問をかえるなどして、問題点を洗い出せるような調査がベストです。

 

集計結果を分析し、経営を改善するのが目的

アンケートを行って、集計しただけでは意味がありません。内容を分析し、経営に活かすことが目的なのです。たとえば、満足度と正の相関になるファクターが何かわかれば、そこに的を絞って改善を行うという対策がとれます。施設の快適性、待ち時間、医師の説明…さまざまな要素が考えられますが、しっかり分析が行えていれば、適切な対策が取れるはずです。

いかがでしたか? 病院側から患者視点の問題点を突き止めるのは難しいものです。患者が感じている問題の所在を明らかにし、改善していくために、ぜひ一度患者満足度調査を実施されることをオススメします。


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