クリニックを開業する時には、未来のビジョンをきちんと見据えなければなりません。どのような経営を行うかが固まっていなければ、せっかく開業しても失敗に終わってしまいます。順調な経営を夢見て今後を考えるには、サクセスストーリーを明確に描けるくらいでなければなりません。
目次
■10年先を見据えた経営を固めるべき
クリニック開業は大きな転機ですが、そこで未来のビジョンが固まっていなければ失敗の可能性が高まります。理想は10年先まで見越した経営ができることではないでしょうか。目先のことばかりに気を取られていると、いつも対応が後手に回ってしまいます。
診療報酬の見込みや、人件費、ソフト・ハード面での投資の必要性など、収益がどれくらい出ればクリニック経営を軌道に乗せることができるかを考えなければなりません。やるべきことを羅列して、そこに到達するまでに何をしなければならないかのミッションを自分に課すことが、クリニック開業に失敗しない経営へと繋がります。
■人材育成は大きな財産になる
クリニック経営を考える上で、必要不可欠なのが方針を共有するスタッフの存在ではないでしょうか。マンパワーで経営しても、良いスタッフの力添え無しでは成果が得られません。だからこそ、人材育成を積極的に行って、クリニックとしてのウリを確立しなければなりません。
良いサービスを提供するにも、トップダウンが行える人材が無ければ質の高い医療を提供することはできません。医療機関の評判は、単に医師の治療技術が素晴らしいだけでなく、診療を補助する看護師やスムーズに患者さんの流れを作る事務の働きが伴ってこそ、「またかかりたいクリニック」として認めてもらえます。
患者満足度を高めるための教育をスタッフに施すことができなければ、クリニック開業から患者数を伸ばすことに失敗してしまうでしょう。それは、信頼できる施設として周囲に認めてもらっていないからなのです。実績は開業してから作らなければなりませんが、初診患者をいかにして再診へと繋げるかを考えなければなりません。
■やがては経営陣が作れるのがベスト
クリニック開業は医師が主導となり行われますが、やがては各専門職が集まり今後についてを話し合うことができる経営陣を作るべき。現場と経営は双方に繋がっているものの、どこかで客観的に評価できなければ改善策を考えることができません。
経営陣としての役割は、いかにして患者満足度を高め、地域に貢献できるクリニックを作るかにあります。収益ばかりを追っても失敗するでしょうし、患者さんへの満足度を高めても、設備投資やスタッフ育成を怠っていると、ライバルとなる医療機関ができた時に太刀打ちできません。