クリニックの開業で気をつけたいのが薬局との関係です。厚生労働省が進める医薬分業の流れを受けてクリニックで処方したお薬を院外の薬局で受け取ってもらうという流れが一般的になり、多くのクリニックが院外薬局に頼っていると思います。クリニック開業で知って起きたい院外薬局との関係についてご紹介いたします。
目次
１薬局の独立性が重要
クリニックが開業をする時には薬局の独立性を保てているのかどうかを確認しておくことが非常に重要です。薬局の独立性というのは薬局がクリニックと主従の関係にならず、薬剤師を主体とした独立性のある機関として活動をしていることが求められます。
このためには薬局が経済的にも機能的にも構造的にもクリニックから独立している必要があります。この独立性には資本提供をしていないことや資産の提供を行わないこと、賃貸借関係を結ばないことなどいくつかの条件があります。
この他にも雇用関係が被らないことも求められますし、設備を共有しないなど多くの条件を満たさなくてはいけません。
２クリニック開業前には薬局に注意しよう
クリニックを開業しようとしている先に薬局が無い場合にはクリニックの近くに薬局を誘致を検討しなければいけません。特にもともと内科や精神科や心療内科、皮膚科などのように処方箋の発行量が多いクリニックであれば近くに薬局を誘致してクリニックの開業を依頼することができる場合もあるのですが、外科や美容整形を行うクリニックのように処方箋の発行数が少ない場合にはそもそも薬局がある地域にクリニックの開業を検討しなければいけないケースもあり、しっかりと注意しておかなくてはいけません。
３開業前に注意しよう
ドクター自身の診療科が処方箋の発行枚数が少ない場合にはある程度開業する地域に制限がかかってしまう可能性を常に念頭におかなければいけません。最近では大きなドラッグストアに併設されている薬局で医薬品を受け取ることができるようになっているので、お住まいの地域や開業を検討されている地域に薬局があるかどうかしっかりと確認をしてから開業を検討するのが最も重要です。
開業を検討し、薬局を誘致しようと思ってもなかなか薬局の誘致ができないようなケースでは開業地域の変更を検討しなければいけないようなケースも目立ち、薬局の存在が開業に大きく影響を与えて来ます。
薬局の立地が患者の集まりを左右する場合もあるので注意して計画を立てましょう。
