開業医の手取り年収は、なぜ10年目以降下がるのか?


開業医の手取り年収は、開業医となってから5~9年目がもっとも多く、それ以降は、少しずつ減少していくと言われています。
キャリアを積めば積むほど、手取り年収が増えるわけではないのですね。
では、開業医の手取り年収は、なぜ10年目以降下がる傾向にあるのでしょうか?

目次

開業医の手取り年収が10年目以降に下がる理由①体力の低下が始まるため

開業医の手取り年収が、10年目以降に下がる理由として、まず体力の低下が挙げられます。
クリニックを開業した直後は、どの開業医もエネルギーに溢れており、1日の平均数を上回る患者の診療をすることも珍しくありません。
ただ、エネルギーに溢れているといっても、開業医として歩み始める年齢の平均は40歳前後です。
つまり、10年目には50歳前後になっているということですね。
これくらいの年齢に突入すると、どうしても体力は低下してしまい、診療可能時間を短縮したり、休診日を増やしたりする開業医が増えることになります。
それによって、手取り年収が減ってしまうというわけです。

開業医の手取り年収が10年目以降に下がる理由②ライバルが増えるため

開業医の手取り年収が10年目以降に下がる理由には、周辺エリアにおけるライバルのクリニックが増えることも挙げられます。
開業時にはほとんどライバルがいなくても、10年前後経過すれば、かなりライバルは増加していることが予想されます。
つまり、新しくできたライバルのクリニックに、一部の患者が移ってしまうため、手取り年収が下がってしまうというわけですね。
このようなことにならないためには、ライバルのクリニックに関する情報をこまめに仕入れ、患者が移ってしまう前に対策を取る必要があります。
また、クリニックが増加してきてから対策を取っていると、間に合わないでしょう。

それでも、開業医の手取り年収は高い

開業医の手取り年収は、10年目以降に下がる傾向にあるものの、他の職業に比べて高いことは事実です。
日本医師会総合政策研究機構の“診療所開設者の年収に関する調査・分析”によると、開業医の手取り年収の平均は、1,067万円だとされています。
ただ、平均年収が2,500万円程度であるため、総年収の半分以上は税金や諸経費などでなくなることになります。

まとめ

ここまで、開業医の手取り年収が、10年目以降に下がる理由を中心に解説しましたが、いかがでしたか?
もちろん、今回解説した内容は、すべての開業医に当てはまることではありません。
10年目以降に、手取り年収のピークを迎える開業医も存在します。
ただ、これから開業医になる医師は、今回の内容を胸に刻み込んで、覚悟を持って歩み出しましょう。


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