事業計画書の作成が融資を受けるために必要だというのは、周知の事実でしょう。
しかしそれだけではありません。
融資以外の視点から見ても重要な要素があるのです。
たかが計画書と、侮ってはいけません。
今回は、クリニックの開業前に作成する事業計画書の重要性をご説明しましょう。
目次
クリニックの開業と事業計画書~①厳しい条件で数値を設定する意味~
クリニックの開業前に作成する事業計画書は、基本的に経営が厳しいということを想定して作成することを知っていますか?
立地の条件や周囲の評判から、集患は問題ない前提で作ってもいいのでは、と思う人もいるかもしれません。
あくまでも計画だから、厳しく考えなくてもいいという人もいるでしょう。
しかし、医療関係と言っても、開業は立派な事業になります。
一般企業と同じく、いつ潰れるのか分からない世界ですよね。
そのような世界の中で、緩い条件で経営を行うことを前提に計画を立ててもいいでしょうか?
これでは、こんなはずじゃなかったと思う人が続出してしまいます。
そのような医師が出るのを防ぐために、計画書は厳格に作成することが推奨されているのです。
不測の状態をシュミレーションしておく、というのは強ち間違いではありません。
クリニックの開業と事業計画書~②複数のパターンを作成する必要性~
また、クリニックの開業に向けて、事業計画書は複数のパターンを作成しておくと良いという話を聞いたことはありませんか?
とりあえず1つ作成しておけば大丈夫、と思っている人は多いですよね。
ですが、複数作成するのには、お金の使い道や経営状態を考えるきっかけに繋がるのです。
例えば、同じ開業資金であっても、何に使うのかによって、今後の返済計画に違いが出てきますよね。
また、患者さんがたくさんいる状態と少ない状態では、設備等のお金のかけ方や使い道に違いが出てくるでしょう。
さらに、スタッフさんを雇った場合は、経営状態によって人数や給料面にも違いが出てきます。
私たちは、何事も成功すればいいなと思って始めますが、全て思い通りに行くとは限りません。
複数のパターンを考えておくと、どんな経営状態にも対応できるでしょう。
事前に想定できるパターンは、しっかりと書き出しておいて下さい。
参考URL開業医の教科書
(https://kaigyoui.info/avoo-not-failfive-steps-to-create-a-medical-opening-business-plan/)
まとめ
クリニックの開業が成功するかどうかは、事業計画書にかかっています。
しかし、1つのパターンを考えただけでは、不測の事態や様々な事情に柔軟に対応できない恐れがあります。
何事も、事前に想定し、可能な対策を知っておくことが大切ですよね。
現在の経営事情は、昔と違い一筋縄でいかない部分もありますから、計画書も複数パターンの内容で作成しておくべきです。