クリニックは、MS法人を活用してさまざまな事業展開を目指します。
そんなMS法人が行うべき事業の1つとして、化粧品の販売事業が挙げられます。
ただクリニックがMS法人で化粧品を販売するためには、そのための許可が必要になります。
どんなものがあるのか確認しておきましょう。
目次
クリニックがMS法人で化粧品を販売するための許可①化粧品製造業許可
“化粧品製造業許可”とは、文字通り化粧品を製造するために必要な許可のことをいいます。
正確に言うと、“クリニックがMS法人で販売するための化粧品を製造する場合”に必要な許可ということになります。
あくまで化粧品の“製造”ができる許可のため、この時点ではまだ販売できる段階にまで至っていません。
クリニックがMS法人で化粧品を販売するための許可②化粧品製造販売業許可
“化粧品製造販売業許可”とは、クリニックがMS法人で製造した化粧品を販売するために必要な許可のことを言います。
つまり先ほどの化粧品製造業許可と合わせて取得することで、クリニックは初めてMS法人で化粧品を製造し、販売することができます。
販売される化粧品の安全管理や品質管理については、化粧品製造販売業として許可されたMS法人が一切の責任を負うことになります。
無許可でクリニックがMS法人で化粧品を販売する方法とは？
クリニックがMS法人で製造した化粧品を販売する場合は、上記2つの許可が必要になります。
ただ無許可でも、間接的に化粧品を販売できる方法があります。
それは化粧品製造業許可、化粧品製造販売業許可の両方を取得している別の企業に、化粧品の製造と販売を委託するという方法です。
この方法であれば、MS法人は化粧品の製造も販売もしていないことになるため、前述の許可が必要ありません。
委託業者にオリジナル化粧品の製造を依頼して販売してもらえば、実質クリニックがMS法人で化粧品を製造し、販売しているのと同じような状況になるということです。
依頼する企業は、依頼された化粧品を製造し販売することを主な事業としている企業のため、安心して依頼することができます。
また化粧品製造業許可だけを取得し、販売を他の企業に委託するという方法もあります。
まとめ
クリニックがMS法人を活用して行う事業として、化粧品販売事業は非常にポピュラーです。
ただMS法人を設立すればすぐにスタートできるわけではないので、そこは理解しておきましょう。
また化粧品を販売するための許可を得るには、責任者の設置などさまざまな要件をクリアしなければいけません。
したがって最初は委託からスタートさせ、時間をかけて製造・販売をMS法人で行うようにシフトするのも良いでしょう。
