医療法人のクリニックはMS法人を“Captive”として活用しよう!


医療法人のクリニックはMS法人を設立することで、不動産業務や医療機器のリース業務などさまざまな事業を展開できます。
またMS法人における事業展開の1つの選択肢として、“Captive(キャプティブ)”が挙げられます。
今回はCaptiveの概要と、MS法人をCaptiveとして活用すべき理由について解説します。

目次

“Captive”の概要

Captiveとは、特定の親会社におけるリスクを専属的に引き受けるために設立され、親会社に所有・管理される保険会社のことを言います。
“保険子会社”とも呼ばれています。
つまり医療法人とMS法人で言うと、医療法人が親会社となって、MS法人をCaptiveとして活用するということになります。
Captiveは通常、Captive専門の法律を整備している海外諸国、地域に設立されますが、日本では直接海外の保険会社と取引をすることができません。
したがってMS法人をCaptiveとして活用する場合、日本で営業している保険会社からCaptiveへの再保険という形で、保険が分担されます。
保険が分担されているため、親会社である医療法人に損害が生じたときは、保険会社だけでなくCaptiveからも保険金が支払われます。
海外では医療業界のみならず、さまざまな企業においてリスクマネジメントの1つの手法として活用されています。

MS法人をCaptiveとして活用することの利点は?

医療法人のクリニックがMS法人をCaptiveとして活用することで、まず医療法人における保険プランが最適化できます。
保険に関して保険会社に一任している場合、リスクが適切に反映された内容、適正価格にはなっていない可能性があります。
医療法人にとって最適な保険はどんなものなのかを洗い出し、可能な範囲でリスクを組織内で保有することによって、保険プランの最適化やコストの削減に繋がります。
またMS法人をCaptiveとして活用し、スタッフが努力をして損害率を下げることによって、保険事業収益に還元されます。
つまり保険事業によって収益が上げられるだけでなく、医療法人のクリニックにおいてリスクへの管理意識が向上するということです。
そしてMS法人をCaptiveとして活用すれば、単純に医療法人における保険料や、リスクマネジメントにかかる費用が把握しやすくなるという利点もあります。

まとめ

MS法人の新たな事業展開の1つとして、Captiveについて解説しました。
解説したように、MS法人をCaptiveとして活用することで、効果的なリスクマネジメントを行うことができます。
また内容や料金に関して、医療法人にとって最適な保険プランを取り入れることもできます。
これからMS法人を設立するという医療法人のクリニックは、ぜひCaptiveとしての活用も視野に入れておきましょう。


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