クリニックの事業承継の流れ~第三者承継の場合~


クリニックの事業承継と言えば、院長の息子などを後継者にして行う“親族内承継”をイメージされる方も多いでしょう。
ただクリニックの事業承継には、クリニックの外部から後継者を探して行う“第三者承継”という形もあります。
したがって今回は、第三者承継の流れについて解説します。

目次

クリニックの事業承継を第三者承継で行う場合の流れ①コンサルタント探し、条件設定

クリニックの事業承継を第三者承継で行う場合、まず後継者探しをサポートしてくれるコンサルタントの選定から始まります。
また依頼するコンサルタントが決定した後は、コンサルタントと相談し、後継者を探す上での条件を設定します。
具体的には、いつクリニックを承継するのか、どの資産を承継するのか、いくらで承継するのか、そしてどんな人に承継するのかなどです。

クリニックの事業承継を第三者承継で行う場合の流れ②後継者候補との面談、選定

条件を設定すると、コンサルタントは条件に合った後継者候補を数名紹介してくれます。
そしてクリニックの院長は、その候補者1人1人と面談を行い、最終的に後継者となってもらいたい人物を1人選定します。
もし後継者を絞り込み、相手方との意見が一致した場合には、クリニックの院長とその第三者との間で基本合意契約を結びます。

クリニックの事業承継を第三者承継で行う場合の流れ③条件詳細の設定

基本合意契約を締結した後は、コンサルタントを介して、後継者となる第三者と協議を行い、条件詳細を設定します。
承継時期に関しては、後継者となる第三者の希望時期、引き継ぎ期間などを鑑みて設定します。
また承継する資産に関しても、第三者の希望を考慮した上で、何を承継すべきなのかを設定します。
そしてもっとも大事なのが、譲渡価格です。
これは、後継者となる第三者の意見の他、デューデリジェンスの結果なども考慮して決定します。

クリニックの事業承継を第三者承継で行う場合の流れ④最終契約、引き継ぎ、承継の実行

条件の詳細が固まったら、いよいよ最終契約を結び、正式に後継者を決定します。
またその後は、クリニックを承継することについて従業員、患者に告知し、引き継ぎを行います。
そして承継を実行すれば、クリニックの第三者承継は完了です。

まとめ

クリニックの事業承継を、第三者承継で行う場合の流れについて解説しました。
親族内承継の流れとはまったく違うことは、理解していただけたかと思います。
第三者承継は、クリニックの院長が後継者に相応しいかどうかを判断できるため、優秀な人材が後継者となる可能性が高いです。
ただ、なかなか後継者が見つからないということも考えられるため、第三者承継をするのであれば、できる限り早めに動き出すことをおすすめします。


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