開業医のほとんどは跡継ぎがいなくて悩んでいるって本当?


自身が引退した後もクリニックの経営を継続させたい場合、開業医はなるべく早い段階で跡継ぎを見つけなければいけません。
ただ、実は開業医のほとんどは、跡継ぎが見つからず、途方に暮れていると言われています。
今回は、データで見る開業医の跡継ぎ不足、そして跡継ぎ不足のパターンについて解説します。

目次

データで見る開業医の跡継ぎ不足

開業医の跡継ぎ不足は、何年も前から叫ばれている由々しき問題です。
開業医が引退を考えたとき、まず思いつくのが事業承継だと思いますが、思惑通りの事業承継に成功するクリニックはごく少数です。
また、開業医には60~70代でも現役という方がいますが、その中には、跡継ぎが見つからず、引退したくてもできないという方も多く存在します。
“帝国データバンク”の調査によると、無床診療所のおよそ9割、有床診療所のおよそ8割が跡継ぎ不足に陥っており、このデータを見る限り、開業医のほとんどが跡継ぎ不足に悩んでいることがわかります。

開業医の跡継ぎ不足のパターン①適任者がいない

開業医の跡継ぎ不足におけるパターンの1つに、適任者がいないというパターンがあります。
これは、後継者になるための資格や資質を持った子、親族、もしくは第三者が周りにいないという状況を指しています。
開業医の跡継ぎは、当然医師免許の取得者でなければいけませんし、経営者としての資質も持っていなければいけません。
ちなみに近年は、クリニックを継ぐため、医師を志したにも関わらず、医師免許取得後の研修で頓挫し、医師として働くことを諦めてしまう方も多いようです。

開業医の跡継ぎ不足のパターン②適任者はいるが、継いでくれない

開業医の跡継ぎ不足のパターンには、適任者はいるものの、その人物が跡継ぎになってくれないというパターンもあります。
親が苦労をしてクリニックを経営している姿を見ていると、子はどうしても「こんな苦労はしたくない」と思い、跡継ぎになることを避けがちになってしまいます。
また、中には、「開業医になるよりも、勤務医として働き続けた方がいい」と考え、なかなか子を跡継ぎに指名できない開業医もいます。

まとめ

ここまで、開業医の跡継ぎ不足事情について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
開業医の跡継ぎ不足は、一朝一夕で解決するような問題ではなく、今後さらに顕在化することが予想されます。
そのため、クリニックを開業するのであれば、「自身の思惑通りに引退、事業承継できないかもしれない」ということを念頭に置いて、覚悟を持って開業しなければいけません。


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