開業医の中には、自分の子どもや親族に跡を継いでほしいと考えている人が多いですよね。
ですが、親族に承継させることが、年々厳しくなっています。
その理由は、他でもない受験事情にあるのです。
なぜ、受験が関連しているのでしょうか。
今回は開業医の、跡継ぎいない問題に迫ります。
目次
開業医の跡継ぎいない問題~①医師免許取得へのハードル~
まず、開業医が親族の跡継ぎいないと困ってしまう理由には、進学に関するハードルが挙げられます。
医師に関わらず、医療職を目指そうと思っている若い世代は、増えていることを知っていますか?
資格を取得すると長く働くことができる、専門職だから給料的にも安心できるといった事情を、ご存知の方もいるでしょう。
つまり、医療職の人気は意外にも高いことが分かりますよね。
これは、看護だけでなく、医師にも同じことが言えます。
大学に入学するのは大変かもしれませんが、無事進学できると、時間がかかっても資格を取得することができますよね。
さらに、医師は高収入の職業になりますから、将来の安定も保障されていると言っていいでしょう。
その結果、競争率が高くなっている状況があるのです。
そうなると、受験戦争の段階で自分の子どもが勝ち残れるのか、この不安が生じますよね。
クリアできる場合は問題ありませんが、希望者数の割合から受験が厳しい状況に立たされることもあるでしょう。
そのため、入学後の課題というよりは、大学に進学するまでのハードルが高くなっている傾向がある事実を忘れてはいけません。
開業医の跡継ぎいない理由~②アメリカの医師免許取得に関する事情~
もう一つの開業医の跡継ぎいない理由は、アメリカの医師免許の取得を検討している場合に起こります。
今までの制度では、日本の大学を卒業していれば、アメリカの医師免許取得のための試験を受けることができました。
そのため、グローバルな活動も見据えている人は、卒業後に資格取得の勉強に望むことになりますよね。
しかし、今後は認定を受けた大学を卒業しなければ、免許取得の試験を受験することができなくなるのです。
つまり、アメリカの医師免許の取得も見据えているならば、進学先もきちんと選ばなければならないことになりますよね。
人によっては、自分のレベル以上の大学の受験をすることになるでしょう。
それを踏まえると、浪人してしまった場合、医師になれるのがどんどん遅れてしまいますよね。
まとめ
開業医の跡継ぎいない問題は、医師免許を持っているかどうかに限定されません。
既に、大学進学を目指す段階で、その不安が生じてくるのです。
みなさんの経験上、自分の時の受験は大変だったと思うかもしれませんが、現在の受験状況は違った意味で厳しくなっていますよね。
医師免許の取得させるための道中が大変だという点は、これからの開業医の悩みになるでしょう。