開業医が在宅医療で失敗しないために~患者家族の視点から考える~


開業医が在宅医療を検討するのは、一般的になってきています。
しかし、開業医が新しい事業を始める場合、とにかく失敗だけは避けたいところです。
在宅医療には実例がまだまだ少なく、不安を感じている医師も多いでしょう。
実は、失敗回避のためのポイントが、患者やその家族にあるのです。
何がポイントになるのでしょうか?

目次

開業医主導の在宅医療だと失敗する

開業医が在宅医療を始める場合、地域の医療ニーズに応えるといった目的が掲げられます。
これは、開業医が持っている事業目標になります。
ですが、このような意識を開業医だけでなく、患者やその家族も持っているでしょうか?
当然のことですが、「在宅医療」という言葉だけ見ても、考える内容が違います。

そもそも在宅医療が必要だと考える患者は、本来ならば病院で治療を受けた方が、安全でより確実な対応をしてもらえます。
そのような状況をあえて選択しないのには、それなりの理由があることが想像できるでしょう。
そう考えると、開業医が単純に「収益を上げたいから始めた」という理由だけでは失敗することが目に見えませんか?

在宅医療に限らず、医療サービスの根本は「患者」にあります。
患者の意向を聞きながら、可能な治療を行うのが本来の職務にあたります。
これは、開業医等の勤務形態に関わらず、医師全体の心得の部分になるでしょう。

開業医がどのくらい「看取った」のかも事業の失敗を左右する

ここで、在宅医療を事業として考える際に、大切なポイントを見ていきましょう。
開業医の立場から考えた場合、24時間体制で患者対応ができるかどうかがポイントになると考えるでしょう。
しかし、患者やその家族から考えると、それ以上に大切なことがあります。
それは、看取りの実績です。

開業医が在宅医療を行う際、今抱えている患者数に注目しがちですが、これだけでは足りません。
患者やその家族の場合は、抱えている患者数だけでなく、今まで開業医が何人看取ってきたのかも重要なのです。
看取り人数が多いと、開業医が最期の時まで対応してくれるという信頼感に繋がりますから、依頼しても失敗がないと判断されるのです。
これも、医師の理念としては基本のことになるでしょう。

事業面の充実度を考えることも大切ですが、患者はそこまで高望みしていないことが分かります。
開業医は経営面のことも含めて検討する形になりますが、利用する側の思いを忘れないようにして下さい。

まとめ

開業医が在宅医療で失敗しないためのポイントは、とても簡単です。
経営を重視するあまり、サービスを利用する患者やその家族のことを軽視してしまうと、失敗の可能性が高まるでしょう。
現在までに成功している事例を見ると、患者を第一に考えたサービスを提供していることがはっきりしています。
サービスの利用体制を整えることも大切ですが、理念の部分を明確にするようにして下さい。


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