皆さんは、コロナ禍で注目を集めた、感染症専門医を覚えていますか?
彼らは専門医として、多くの人にコロナウイルスの正しい情報を発信していました。
ところで、感染症専門医を開業医として目指す場合、儲かる科になり得るのでしょうか?
診療科選びで迷っている人こそ、本記事は必見です。
目次
開業医にとって儲かる科?~感染症専門医の実態~
感染症専門医で開業医の経営を視野に入れている場合、確実に儲かる科だとは言えません。
今や注目を集めている専門分野ですが、意外にも高収入だと言えない事情があるのです。
それは、働き方に関係しています。
感染症専門医の資格を取得した医師の大半は、公的機関で勤務しています。
そのため、収入的に安定はしていますが、だからと言って高収入でもありません。
勤務事情を考えると、「儲かる科」だと断言できないのです。
さらに、開業医として成り立つのかと言うと、これも難しい話です。
多くの感染症専門医は、一般業務上は呼吸器内科等の他の診療科をメインとしていますので、感染症関連の仕事のみをしている訳ではありません。
開業医としての収入を確保するならば、他の診療科がメインで、感染症分野はサブ的な位置づけにならざるを得ません。
これで割り切って業務を行っている人もいる反面、やはり感染症を専門にしたいと考えている医師も少なからずいます。
どうしても専門分野の第一線で活躍したいならば、「やりがい」を重視した上で開業かどうかの選択をするべきです。
開業医の儲かる科のイメージからほど遠い感染症専門医の人気
さらに、感染症専門医は開業医のみならず、多くの医師にとっても、儲かる科からほど遠い存在として認識されています。
特に若い世代の医師には、不人気の分野として有名です。
その理由には、専門医資格の取得に時間がかかることが挙げられます。
資格取得のためには、医師免許を取得した後、合わせて8年間の研修を終えなければなりません。
医師の世界は一人前として認められるのに時間がかかりますが、それ以上に時間と労力が求められるのです。
その上、高収入が望めると言える診療科でもありません。
不人気の理由を知ると、他の診療科に比べて専門分野の医師が少ないことにも納得できます。
しかしながら、業務内容が多岐に渡り、他機関との連携が求められる特徴がありますから、他の診療科とは違った魅力が確実にあります。
儲かることに捉われがちですが、他の視点からも診療科を見てみると、新しい魅力を発見できます。
まとめ
感染症専門医として開業医になった場合、儲かる科になるとは言えません。
ほとんどの場合、一定の収益確保のため、総合内科や呼吸器内科をメインとして業務を行います。
そのため、感染症専門医をメインとしている開業医の数は、極めて少ないと考えるべきです。
ですが、専門分野特有のやりがいがあることも事実ですから、儲かるかどうかの視点だけに捉われず判断して下さい。