日本でも、IoT機器の活用が医療現場で普及しつつあります。
近年は特に、医師や医療スタッフのサポートのために積極的に導入されています。
ところで、世界の医療現場ではどのように活用されているのでしょうか?
また、日本での活用は難しいのでしょうか?
今回の記事では、これらの疑問に回答します。
目次
IoT機器の医療現場における活用例~マーシー・ヘルスケア・システム~
今回取り上げるIoT機器の医療現場の活用事例は、アメリカで行われている「マーシー・ヘルスケア・システム」です。
これは、ミズーリ、アーカンソー、カンザス、オクラホマの4州の病院で運営されているシステムになります。
このシステムのメリットは、遠隔操作システムを利用して、患者情報の電子化・活用ができるところにあります。
従来までは、受診した患者から直接症状の確認するため、問診票や過去のカルテを基に診察を行っていました。
しかし、これらの方法だと、患者の正確な情報が手に入れられるとは限りません。
さらに、過去の受診歴やアレルギーの有無を確認する際に時間がかかってしまい、迅速なケアができないこともあったのです。
1日に多くの患者と向き合っている医師は、1人1人の細かい情報まで覚えていられません。
いかに効率よく情報を引き出し、誤診を防げるのかを追求した結果、IoT機器の活用に着目したのです。
まさに、日本で言うところのオンライン診療の進化版と言っても過言ではありません。
日本ではまだ動き始めたばかりの仕組みですが、アメリカではすでにコロナ禍以前から利用できています。
医療現場におけるオンライン化の動きはどんどん進んでいきますから、乗り遅れることがないようにしなければなりません。
IoT機器の活用で医療現場は変わるのか?
アメリカのIoT機器活用例を参考にした場合、日本の医療現場で導入できるか不安になる医師もいます。
ですが、この不安はすでに解消されつつあります。
なぜなら、すでに少しずつオンライン化を進めているクリニックや病院が増えている事実があるからです。
良くも悪くもコロナ禍の影響で、医療現場だけでなく、患者が利用できるシステムが世間にも認知されつつあります。
残るは、アメリカと違った日本特有の医療問題に対して、IoT機器がどう解決するのか。
それが、さらに普及が進むかどうかの命運を分けることになります。
まとめ
今回は、IoT機器の活用を世界の医療現場の事例を取り上げて考えてみました。
日本でも積極的にIoT機器の導入が進んでいますが、アメリカはその先を進んでいます。
コロナ禍が終息したとしても、人々が生活するにあたり、従来の受診スタイル・医療現場の環境には戻れません。
他方で、日本特有の医療問題もありますから、それさえ解決できればアメリカの事例に近い状況になるのはそう遠くもありません。