クリニック同士の競合は、経営に大きな影響を与えます。
ところが、親子承継を検討しているクリニックには、競合が一つのチャンスになるのです。
この情報は、今まできっかけが掴めず、現状維持を貫いてきた方々に朗報です。
将来的に親子承継を検討している医師の皆様は、是非ご覧下さい。
目次
クリニックの競合が承継チャンスになる理由
親子承継を検討しているクリニックの多くは、タイミングの悩みを抱えています。
親がまだ現役で働ける場合、子どもに譲るタイミングを見失ってしまいます。
いつでも承継できると思ってしまうのが、やっかいなところなのです。
しかしながら、近隣に新しいクリニックが開業すると、必然的に競合状態に陥ります。
その際に、自分より若手の医師が開業して活躍している場合、患者さんはそちらの方に流れてしまいやすいのです。
これは、競合した際によくあることですから仕方がありません。
いくら地域密着型のクリニックであっても、新しい設備や若手医師といった特徴は魅力的に映ります。
時には、高齢医師の熟練したスキルよりも重視されるのです。
このような事態を回避するためには、子どもの早期登場が鍵になります。
競合する前に子どもに活躍の場を与えることで、患者さんが流出するリスクを少なくできるのです。
競合クリニックの噂が出てきた時こそ、チャンスだと思い、親の席を譲らなければなりません。
クリニックの親子承継でできる競合対策
ところで、クリニックの親子承継は、新しいクリニックが開業し競合が明らかになった時に始めるのではありません。
開業前、そもそも開業を検討している医師がいる段階から、承継を行うことで競合対策ができるのです。
可能な競合対策は、親子承継では一般的な子どもにも診察をする機会を与えることにあります。
親である医師が患者さんに説明し、子どもが定期的に受診に入ることで認知度を高めていきます。
少しずつでも顔を出していると、患者さんとの距離感を縮めることができますから、じっくりと関係性を築けると言っても過言ではありません。
また、定期的に子どもに診察を任せることは、新規クリニックの牽制にもなります。
若手の医師がいるエリアだから開業は難しいと、諦めさせることができるのです。
同じエリアでの開業がなければ、競合することはありません。
早い段階から業務に関わってもらうことは、競合対策にもなりますので、子どもを温存せずに積極的に活躍させるようにして下さい。
まとめ
クリニックの親子承継にとって、競合という出来事は承継に踏み切るチャンスになります。
いつでも承継できるという考えで、子どもが業務に関わるタイミングを遅らせてしまう方々も少なくありませんが、早めに業務に関わらせることで、患者さんへの周知やクリニック開業の牽制に繋がり、競合を未然に防ぐことが実現できるのです。
承継タイミングで迷っている場合は、決断のタイミングの一つとしてお役立て下さい。
