【2021年版】クリニックの経営理念はただの飾り?~開業の落とし穴~


開業前の大仕事の中には、クリニックの経営理念の作成があります。
「地域住民に寄り添ったサービスを提供したい」等、前向きなビジョンを持っている医師の方々も少なくありません。
ですが、そのビジョンは果たしてクリニックに合っているのでしょうか?
今回は、経営理念の落とし穴について、解説します。

目次

クリニックの経営理念の落とし穴

多くの医師はクリニックの経営理念において、地域医療への貢献や患者中心のサービス展開を掲げています。
どれも、医療サービスを提供する上では大切な視点であることに変わりません。
先輩方の中には、同じような内容で理念を話してくれた人もいるはずです。

しかしながら、このような綺麗な言葉は、落とし穴に嵌りやすいのです。
一見すると、スタッフや患者さんにも分かりやすい理念になっています。
ですが、上記のような内容は、他のクリニックでも耳にします。
差別化をしているようでも、実際はできていないことになっているのです。

となると、医師自身の経営理念はその部分から見えてきません。
本当は何がしたいのか、クリニックでできるのはどこまでなのかと、かえって混乱する事態になるのです。
そのため、定番化されている言葉やフレーズを使用する時ほど、本当にクリニックに合っているのかを熟考しなければなりません。

先輩方に話を聞く時は、深いところまで聞き出す必要があります。

クリニックの経営理念が名ばかり状態にならないために

上記のような本質が見えてこないクリニックの経営理念のままだと、名ばかりの医師になってしまいます。
それを避けるためには、クリニックが無くなって困る時をイメージしてみて下さい。
どのようなクリニックでも、閉院してしまうと、受診していた患者さんが困ります。

そしてクリニック周辺で想定される課題は何か、というところまで突き詰めるのです。
他のクリニックと大差ない場合は、仮に閉院したとしても、足を伸ばして別の場所へ通うことになるのが予想できます。
明確な理由が見つからないと、誰からも選ばれないのです。

これを考えるには、単に周辺地域の環境やクリニック内の情報だけでは足りません。
時には、医療関連制度の動向を確認しつつ考える必要があります。
医療ニーズは、時代とともに変化していきます。
生き残れるための情報を引き出せるかどうかが、経営理念の良し悪しを左右します。

まとめ

本記事では、クリニックの経営理念で医師が陥る落とし穴についてお話ししました。
馴染みのある言葉で経営理念を考えると分かりやすくなりますが、それだけでは本質が見えてきません。
大切なのは、閉院されると困る、必要不可欠なクリニックになることです。
美辞麗句を並べるというよりは、ニーズに応えられるクリニックであることを提示できるようにしましょう。


この記事に関するお問合わせ

    お名前 *

    メールアドレス *

    メールアドレス(確認用) *

    お問合せ内容 *