クリニックの事業計画書を作成する際、経営状況のシミュレーションを行います。
その時、大きな割合を占めるのが、物件にかかる費用です。
ところが、コロナ禍によって事業計画書における物件の捉え方が変わりました。
今回は、その変化をコロナ禍の物件事情を踏まえて解説しましょう。
目次
クリニックの事業計画書とコロナ禍の物件事情
クリニックの事業計画書を作成する場合、建物にかかるお金のバランスが大きすぎてはいけません。
開業資金や運転資金の状況を判断して、問題ない建物を購入、または借りることになります。
ですが、このバランスがコロナ禍によって変化し、良い物件に巡り合えるチャンスが増えているのです。
コロナ禍の影響で、テレワークに切り替えた企業は少なくありません。
その際に、本社や店舗を手放したという企業が多いのです。
経営上の問題から、現在空き物件の割合が増えており、非常に探しやすい状態になっています。
このような状況でクリニック候補を探すと、気に入った物件が見つけやすいのです。
空き物件の増加は、従来までの不動産事情から考えた時あり得ないことでした。
これから開業を予定している医師は、物件探しで苦労することがなくなります。
クリニックの事業計画書の内容も強気で作成できる
上記のような物件事情は、クリニックの事業計画書にプラスに働きます。
空き物件が増えている背景には、契約していた企業側で賃料を支払えない状態になっていることが関係しています。
物件を貸す側も、定期的な賃料が見込めない場合は安心して貸し出せません。
ですが、クリニックの場合は医師という社会的信頼の高い人が経営を行っています。
さらに、極端に経営が落ち込むことは滅多にありません。
これらの事情から、経営者である医師に有利な条件を提案する貸主が増えているのです。
有利な条件で事業計画書を作成すると、多少背伸びする物件であっても上手くやり繰りすることが可能になります。
コロナ禍を踏まえて、最悪の状態を想定して内容を検討することも大切です。
しかし、物件探しの優位性を活かし、集患のしやすい場所で経営ができると、悪い状態の最低ラインも変化します。
物件の候補がいくつかある場合は、それに応じて事業計画書を作成してみることをお勧めします。
まとめ
今回は、コロナ禍のクリニックの事業計画書に関わる物件事情について解説しました。
コロナ禍の影響で、良い物件から撤退する企業も多く、クリニックの候補先が見つけやすい状況になっています。
さらに貸主側が有利な条件を提示することもありますから、事業計画書の作成にとってプラスになります。
現在、医師は物件探しで有利ですから、収益を確実にするために攻めた場所を探すことも検討してみて下さい。