クリニックが派遣で看護師を補填する際の注意点について


クリニックが看護師の人材不足をカバーする一般的な方法として、派遣が挙げられます。

ただし、このような場合、クリニック側はしっかりとルールに則って派遣看護師を補填しなければいけません。

ここからは、注意すべきポイントをいくつか解説しますので、ぜひチェックしてみてください。

目次

紹介予定派遣について

クリニックは原則、派遣で看護師を補填することができませんが、正社員としての雇用を前提とする“紹介予定派遣”については、例外的に許可されています。

こちらは、契約書に記載された一定期間は派遣として雇用し、双方が納得の上で正社員になるというもので、医療機関以外でも利用されることは多いです。

しかし、クリニック側に注意していただきたいのは、こちらはあくまで双方の“合意”があった場合に、派遣社員から正社員になる制度であることです。

つまり、派遣看護師が「イメージしていた仕事内容と違う」などの理由で納得しなかった場合、正社員雇用には至らないということです。

よって、派遣を経由して正社員の看護師を確保する方法ではなく、あくまでスポットで人員を補填する方法だと考えておきましょう。

勤続年数について

前述した紹介予定派遣や、産育休代替派遣などの特殊なケースでは、クリニックは派遣看護師を雇うことができます。

しかし、例外的に派遣が認められているケースであっても、勤続年数が長い場合は違法になってしまうため、注意しなければいけません。

具体的には、派遣看護師の場合、同じ職場で3年以上勤務することが禁止されています。

ただし、途中で師長などが変更になった場合、配属先が別フロアに移った場合などは、同じ職場とはみなされません。

面接や書類選考について

派遣という雇用形態は、派遣会社に所属する看護師が、派遣先のクリニックで勤務するというものです。

派遣看護師はあくまで、派遣会社の一従業員として勤務するということです。

よって、クリニック側は、派遣で受け入れる看護師に対し、面接や書類選考などを実施してはいけません。

こちらは、法律で禁止されている行為です。

つまり、クリニックは派遣先にすぎないため、直接雇用をするときのように、派遣する看護師を選ぶことができないということです。

まとめ

派遣に関するルールを破った場合に責任を負うのはクリニック側であり、その際には派遣看護師が職を失わないよう、直接雇用という形で保障する必要があります。

こうなると、想定外の支出や手続きの手間が発生することも考えられるため、クリニックは本記事の内容を理解し、きちんとルールを把握した上で派遣看護師を補填する必要があるのです。


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