美容クリニックを経営する上では、経営者の考え方が非常に重要となります。
考え方にはいくつかありますが、その中でも重要なものの1つにクリティカルシンキングというものがあります。
これは、どのような考え方なのでしょうか？
クリティカルシンキングと、そのトレーニング方法について解説します。
目次
クリティカルシンキングとは？
人の考え方というのは、千差万別です。
どういった考え方をするかは自由ですが、美容クリニックの経営者であれば経営に向いている考え方をするべきでしょう。
そのために重要なのが、クリティカルシンキングという考え方です。
これは、日本語にすると批判的思考と訳されます。
そう聞くと物事を悪いようにとらえて、粗探しすればいいのかと思えるかもしれませんが、そうではありません。
これは、倫理的・構造的な思考パターンのことをいいます。
普段の無意識下での行動や考え方をすべて意識化するようにして、分割的かつ客観的に判断するような考え方をいいます。
市場や主観を交えずに、平等な目線で全体を判断するのが、クリティカルシンキングです。
元々アメリカにおいて教育法の1つとされていたもので、今ではロジカルシンキングと並んで重要な考え方とされています。
考え方としては、前提となるものに対して本当に正しいのかと疑ってかかることになります。
経営においては、今のままでいいのか、もっといい方法があるのではないかと考えることになるでしょう。
クリティカルシンキングは、目まぐるしく変化していくビジネス環境に対応するために必要となる考え方です。
今までの当たり前を疑って、常に正しいものを見極めようとする考え方は、変化が多い時代に向いているものです。
クリティカルシンキングができるようになると、周囲とのコミュニケーションが円滑になります。
他の人との認識にズレがあるとコミュニケーションをとるのが難しくなるのですが、クリティカルシンキングができれば、自分が主張する内容に説得力を持たせることができるようになり、相手にもそれに沿った行動を促すことができるようになります。
また、相手の話を聞いている時も、その発言の表面ではなくその背後にはどのような意図があるのかをくみ取りやすくなります。
美容クリニックでは、スタッフや患者とのコミュニケーションを円滑にする効果に期待できるでしょう。
また、経営面でも売上や利益、コストなどを管理して統計を出し、マーケティング戦略を立てる際にクリティカルシンキングが役立ちます。
数値データの示す内容を把握して、的確に判断できるようになるのです。
クリティカルシンキングのトレーニング方法
美容クリニックの経営には重要なクリティカルシンキングですが、どのようにすれば身に着けることができるのでしょうか？
そのトレーニング方法について、簡単にできるものを紹介します。
まず、普段の会話から心掛けたいのが、話しを具体的にするよう心掛けることです。
自分の頭の中で考えたことを端的に話しているだけでは、相手にその意図が正しく伝わらないこともあります。
普段の会話から、話しを具体的にするよう心掛けてみましょう。
まずは、主語を省くことを極力避ける、イメージしやすい様に具体例を挙げながら話す、これやあれなどの指示代名詞をなるべく使わないようにして、具体的な名称を用いて話すなどを心掛けてみてください。
また、クリティカルシンキングは思い込みや当たり前と思っていることを排除する思考法です。
自分が思い込んでいることは何か気付くには、仮説を立てて検証するというプロセスを繰り返し行いましょう。
仮説から結論を導き出すだけで終わらずに、その結論が妥当なものかどうかを検証することで、仮説に間違いがあればそれに気づくことができます。
慣れるまで、意識的に繰り返してみましょう。
意見を事実と見ないように、注意することも大切です。
例えば、美容クリニックでは今後この術式が流行ると聞いた場合、それは意見であって事実ではないということをはっきりと認識する必要があります。
事実はそこにある事柄ですが、意見はその人の考え方です。
人によっては、受け止め方が異なるものでしょう。
相手が話しているのが事実なのか意見なのかを見極めようと考えていくのは、トレーニングとして向いている方法です。
クリティカルシンキングは、問題があってその解決に行き詰まってしまい、方法を模索したい場合などに向いています。
また、視野を広げて自由な思考ができるようになりたい場合も、向いている考え方です。
まとめ
自分が正しいと思っていることは、意識しないと変えられないものでもあります。
その考え方に変化をもたらして、視野を広げるための考え方がクリティカルシンキングです。
これは、美容クリニックのような変化が多い業種の経営には重要なものとなるでしょう。
今までのやり方が正しいのか、変化させるべき点があるのかをしっかりと考えてみてください。
