美容クリニックの悪い口コミに対する対処法について


美容クリニックは、口コミを見て訪れる患者も多いため、口コミが非常に重要です。
しかし、口コミは良いものばかりではなく、時には悪い口コミを書き込まれることもあるでしょう。
そういった場合は、どのように対処するべきでしょうか?
悪い口コミへの対処法について、解説します。

目次

悪い口コミへの対処

美容クリニックを利用した患者が、100%満足するというのは難しいでしょう。
どうしても、不満を持つ人も出てきます。
そうして、掲示板やSNS等で悪い口コミをされてしまうことがあります。

そして、満足した人よりも不満を持った人の方が、口コミを投稿することが多いのです。
そのため、不満を持った人が実際にごくわずかでも、悪い口コミの割合はそれ以上に多くなってしまいます。

こうした悪い口コミを放置しておくと、クリニックの評判はどんどん下がってしまいます。
そうならないように、早めの対処が必要となるのです。

対処方法としてスタンダードなのが、その口コミに返信することです。
例えば、怒りの言葉や厳しい指摘などがあった場合は、それに対してクリニックからということで、謝罪する形で返信しましょう。

基本的には、サービス内容にご満足いただけず不快な思いをさせてしまい申し訳ございませんという点を含めます。
そして、ご指摘頂いた点を真摯に受け止めてサービス改善に努めますと返信しましょう。

施術に対しての不満は、上記と近いのですが不快な思いをさせたことを謝罪して、ご指摘に関しては院内の全スタッフと共有して施術の見直しと技術向上に努めます、という内容で返信します。

案内、及び接遇に関しての不満であれば、やはりその点を見直して今後は全ての患者様にご満足いただけるよう改善に努めますという内容で返信します。
そして、貴重なご意見ありがとうございましたと伝えましょう。

内容が悪質な場合や影響力が大きいと判断された場合は、裁判での対処となることもあります。
その場合、名誉毀損として訴え、慰謝料を請求することになるでしょう。

以前にあった裁判では、クリニック内の他の患者の前で美容整形の施術歴を大声で話されて不快な思いをしたという点と、クリニックのスタッフが気に入らない患者に対して、待合室の壁越しに壁を叩いていたという内容の書き込みに対して訴えを起こしていました。

その裁判では、施術歴についてはクリニック側のプライバシーに対する配慮が欠けているというように聞こえ、社会的信用を失わせるものだったということを認めたものの、その出来事自体は事実だったと判断して、違法性は阻却され損害賠償責任を負うことはありませんでした。

しかし、スタッフが壁を叩いていたという件については真実と認められず、これも社会的評価を著しく低下させるものとしてこちらは損害賠償を認められました。
その結果、請求された慰謝料は400万円弱だったのですが、実際に支払いを命じられたのは10万円ほどとなりました。

どうしようもない場合は削除を

返信をしてどうにかなるような内容でもなく、かといって裁判は手間がかかる上に認められる慰謝料が少なすぎるという場合は、その口コミを削除しましょう。
ただし、自院で開設したホームページへの口コミならともかく、それ以外であればどう削除すればいいかわからないという人もいるでしょう。

外部の掲示板であれば、まずはそのサイトの管理者に連絡して削除を求めましょう。
ただし、これに応じるかどうかはその管理者次第です。
中には、削除に応じてくれない管理者もいるでしょう。

その場合は、裁判所で削除の仮処分を求める必要があります。
削除仮処分とも言われる手続きで、通常の民事訴訟よりも簡略化された手順で行うことができます。

通常、裁判所に求めてから1~2カ月ほどの短期間で結論が出されます。
1~2カ月は長いと思うかもしれませんが、通常の民事訴訟ならその何倍もの時間がかかります。
掲示板からの削除は、時間が重要なのです。

何故なら、インターネット上の口コミは時間が過ぎると他のSNSや巨大掲示板など、より多くの人の目に付きやすいところへと拡散されていく可能性が高いのです。
そのため、まずは管理人に削除を求めて、それが認められない場合は削除仮処分の手続きをして可能な限り早く削除する必要があります。

美容クリニックは特に評判が大きく影響するので、早く削除するに越したことはありません。
ただし、手続きが簡易とはいっても書類の作成には専門的な知識が必要です。
認めてもらえる可能性を高くするためにも、弁護士等の専門家に依頼することをおすすめします。

まとめ

美容クリニックで悪い口コミが増えると、経営には大きなダメージとなります。
また、悪い口コミを放置しておくと便乗して口コミをする人も増えるため、早急に対処することが大切なのです。
悪い口コミは、ほとんどがもうクリニックに来ることがない患者です。
そのため、対処も遠慮なく行いましょう。
最終手段として、裁判所に訴えることも検討してください。


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