快適なクリニックづくり~レイアウト、清掃のポイント~


集患に苦戦しているクリニックは、一度レイアウトを見直してみましょう。
場合によっては、患者さんにとって不便なつくりになっている可能性があります。
また、あわせて清掃にも力を入れることで、さらに患者さんの印象は良くなります。
ここからは、クリニックにおけるレイアウトと清掃のポイントについて見ていきましょう。

目次

クリニックにおけるレイアウトのポイント

患者さんにとって快適なクリニックをつくるためには、以下の箇所のレイアウトにおけるポイントを押さえておきましょう。

・受付
・待合室
・診察室

受付

クリニックの受付は、できるだけ入口のすぐ側に設置するのが理想的です。
また、受付付近は、もっとも患者さんが集まりやすい場所であるため、待合室を通らなければたどり着けないような場所にあると、とても不便なつくりになってしまいます。
もし、待合室の先に受付があるようなレイアウトにするのであれば、通路の幅をできる限り広くするなど、患者さんの利便性を考慮したものにしましょう。
そして、もし坪数に余裕があるのであれば、多くの患者さんに対応できるように、受付のカウンターを長くして、レジを増設することをおすすめします。

待合室

クリニックでは、患者さん1人1人に対して診察を行わなければいけないため、場合によっては、患者さんを数十分以上待たせてしまう可能性もあります。
そのため、できる限り患者さんが快適に過ごせるような環境を整えておきましょう。
近年は、スマホなどで時間を潰す患者さんも増加していますが、ほとんどスマホを使用しない高齢者の方やお子さんなどに対する配慮も重要です。
例えば、お年寄りに向けて、健康に関するコラムを壁に掲示しておいたり、お子さんに向けて、キッズスペースを作っておいたりすることは効果的です。

診察室

クリニックの診察室は、院長先生が1人体制で診療を行う場合であっても、2部屋を用意するのがトレンドと言えます。
こうすることで、将来的に2診体制にすることができるだけでなく、医師が2つの部屋を行き来することにより、患者さんの入退室が効率的になります。
また、診察室の裏側には、裏動線として従業員のみが通るルートを確保しておくことで、スムーズな部屋の行き来が可能になり、なおかつ患者さんに従業員の会話が聞こえないようになったり、慌ただしい様子などを見せずに済んだりといったメリットも生まれます。
ちなみに、診察室のドアに関しては、患者さんの安全面や運用面を考慮し、引き戸にすることをおすすめします。
ただし、引き戸は防音性に若干の不安があるため、精神科や美容クリニックなど、自由診療を主にするクリニックでは、開き戸の設置も検討すべきです。

クリニックにおける清掃のおけるポイント

続いては、クリニックの清掃におけるポイントを見ていきたいと思います。
クリニックは、当然ながら常に清潔にしておく必要がありますが、今はよりその意識を強く持っておかなければいけません。
なぜなら、新型コロナウイルスの感染拡大は、いまだに継続しているからです。
新型コロナウイルスは、飛沫感染だけでなく、接触感染でも広がっていきます。
そのため、クリニックにおいて手がよく触れる場所(ドア、手すり、カウンター、イス、スイッチなど)について、消毒用アルコールや界面活性剤を含む住居用洗剤等で、定期的な清拭を行いましょう。

クリニックのトイレ清掃について

クリニックでは、トイレの清掃に関しても注意を払うべきです。
特に、新型コロナウイルスに感染している可能性のある患者さん、あるいはその濃厚接触者の方が来院し、トイレを使用した後は、徹底的に清拭します。
具体的には、次亜塩素酸ナトリウム(1,000ppm)やアルコール(70%)による清拭を行いましょう。
ちなみに、次亜塩素酸ナトリウムには、市販の家庭用漂白剤等が該当するため、すぐに購入することができます。

クリニックの清掃はいつ行う?

各院考え方は異なりますが、クリニックの清掃は、基本的に午前診療開始前の朝、午後診療が始まる前に行われます。
また、清掃の方法にもいくつかの種類があり、基本的には毎日従業員全員で分担する方法、各従業員が担当曜日に早出をして行う方法、毎日清掃担当の従業員のみで行う方法の3パターンに分かれます。
もちろん、どのように行うかはクリニックの院長先生が決めることですが、新型コロナウイルスの感染拡大が収束するまでは、基本的に毎日従業員全員で分担することをおすすめします。
なぜなら、一丸となって徹底的に清掃する方が、接触感染のリスクは低くなると予想できるからです。
もちろん、清掃を行う際には、マスクの装着など、基本的な飛沫感染の対策も忘れてはいけません。

まとめ

ここまで、患者さんにとって快適で魅力的なクリニックをつくるために意識したい、レイアウトや清掃のポイントについて解説してきました。
レイアウトは、開業後であっても手を加えられる可能性が十分にありますし、適切な清掃に関しては、明日からでもすぐに実践できます。
さまざまな工夫を行い、患者様の集まるクリニックになれるよう努力しましょう。


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