開業医を引退した後は、都心から離れた場所でゆったりと過ごしたいという方も多いかと思います。
また、そのようなエリアには坂が多いケースも見られますが、坂の上に位置する不動産の利便性や環境には、一体どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
坂の上にある不動産を購入するメリット
坂の上に位置する不動産を購入するメリットとしては、主に以下のようなことが挙げられます。
・眺めが良い
・風通しが良い
・騒音が少ない
・水害のリスクが低い
眺めが良い
坂の上にある不動産は、平地にある物件と比べて眺めが抜群に良いです。
高い建築物などに視界を遮られる心配が少なく、夜になれば部屋の中から夜景を楽しめる可能性もあります。
風通しが良い
風通しの良さも、坂の上にある不動産を購入するメリットの1つと言えます。
窓の開口部が広い物件を購入あるいは建築すれば、よりその恩恵は大きくなるでしょう。
特に、周囲が緑に囲まれたような環境であれば、暑い季節であっても快適に過ごすことができます。
騒音が少ない
平地の市街地や幹線道路沿いなどは、車や人が行き交っているため、どうしてもエンジン音、話し声などの騒音が聞こえやすくなります。
一方、坂の上にある不動産は、交通量・通行量ともにそれほど多くないため、落ち着いた閑静な環境で生活することが可能です。
水害のリスクが低い
日本は災害大国であり、平地や河川沿いの不動産で大雨や地震などが発生した場合、津波や洪水といった水害に見舞われるリスクは少なからずあります。
しかし、坂の上であれば、このような水害の影響により、建物が倒壊・損傷するリスクを軽減できます。
坂の上の不動産を購入するデメリット
一方で、坂の上の不動産を購入することには、以下のようなデメリットもあります。
・アクセス環境が良くない
・ショッピングの負担が大きい
・地盤に不安がある
・身体が不自由な場合は住みづらい
アクセス環境が良くない
坂の上にある不動産は、基本的にアクセス環境があまり良くありません。
電車の駅の多くは、比較的低い土地にあることがほとんどであるため、たとえ徒歩圏内にあったとしても、帰宅時には坂を上らなければいけない分、遠く感じるでしょう。
また、近くにバス停があっても、坂の一番上にある不動産の場合、帰宅時にはバス停から自宅まで、坂を上らなければいけないケースが多いです。
ショッピングの負担が大きい
ショッピングの負担が大きいというところも、坂の上の不動産を購入することのデメリットと言えます。
坂を下りなければショッピングができないという場合、マイカーを所有していない方は、たくさんの荷物を持って帰り道の坂を上らなければいけません。
特に、子どもを自転車に乗せたり、ベビーカーを押したりする機会のある方は、不便さを感じやすいでしょう。
もちろん、坂の上であっても、コンビニやスーパーなどが建っていることは当然ありますが、市街地などにある大型店よりは品揃えが少なかったり、営業時間が短かったりする可能性があります。
地盤に不安がある
坂の上の土地には、傾斜地を盛土でならしているところがあり、このような土地は土砂崩れが起きたり、地震の際に液状化したりするなど、地盤が弱い可能性があります。
よって、不動産を購入する際は、元々平らな土地か、切土で造成された土地かを確認しなければいけません。
身体が不自由な場合は住みづらい
身体がまだまだ元気だという方が、坂の上の不動産に移り住んでも、それほど苦にならないかもしれません。
しかし、足腰が弱い方など、身体が不自由な方の生活は苦しくなる可能性が高いです。
また、足腰が弱い方は自転車や車に乗るのも危険であるため、生活の足が完全に途絶えてしまうことも考えられます。
そのため、終の棲家を探している方にとっては、坂の上の不動産はお世辞にもおすすめとは言えません。
坂の上の不動産は安い?それとも高い?
市街地、幹線道路沿いなどと比べて高い位置にある坂の上の不動産は、前述の通り眺望や風通しなどに優れていて、なおかつ閑静な環境です。
そのため、いわゆる高級住宅街と呼ばれるエリアに多く、大規模に開発された住宅地域でも人気がありました。
しかし、現在では、高齢になったときのことを考慮して、購入を見送られるケースも増えてきています。
つまり、坂の上の不動産は、高級住宅街にあるケースが多いものの、必ずしも価格が高いわけではないということです。
ただし、一から坂の上で住宅を建築するという場合は、地盤や擁壁といった確認も必要になるため、建築コストが高くなるケースが多いです。
まとめ
ここまで、開業医の引退後、坂の上の不動産に移り住むことのメリット・デメリットを見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
マイカーを所有している方であれば、坂の上の不動産では、比較的優雅な生活を送ることができるでしょう。
ただし、一生住み続ける不動産を探している方は、数十年先のことを考えて、慎重に購入を検討することをおすすめします。