派遣看護師の給料相場を徹底解説!正職員やパートとの給料も比較して解説

看護師には、正職員のほか派遣という働き方があります。派遣は正職員に比べるとプライベートを重視した働き方ができますが、給料面に不安があって転職に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、派遣看護師の給料相場や給料の仕組みをはじめ、派遣看護師で高収入を目指す方法や派遣看護師と正職員のどちらを選ぶべきかについて紹介します。

派遣看護師の給料相場

派遣看護師の給料は、月給制ではなく、働いた時間によって決まる時給制です。時給の相場をもとに月収と手取り、年収換算額を紹介します。

時給

派遣看護師の時給は、勤務地によって差があり、相場は以下のとおりです。

・都市部の場合:1,500~2,400円
・地方の場合:1,200~1,600円

ほかの仕事と同様、都市部では時給の水準は高く、地方では低くなる傾向が見られます。また、業務内容や職場規模によって給料に差が出ることもあります。

月収

派遣看護師の場合は月の勤務時間から、月収の目安と手取り額を概算できます。

例えば、時給1,800円で1日8時間・月20日働いた場合の額面金額は、1,800円×8時間×20日=28万8,000円です。

また、手取りは単純計算で額面の8割とします。その場合は約23万円です。実際には、時給のほかに残業手当や夜勤手当がプラスされることになるので変動します。

年収

派遣看護師の場合、一般的にボーナスは支給されないことが多いため、年収は月の額面金額×12で計算できます。

先述の月収を参考に計算すると、28万8,000円×12=345万6,000円です。ただし、こちらも各種手当は含まれていないため、実際の年収はもう少し高くなることが考えられます。

派遣看護師の給料は高い?安い?

派遣看護師の給料水準をイメージするために、正看護師やパート看護師の給料と比較してみましょう。

正職員と比べると安い

派遣看護師の給料は、月収でみた場合は正職員とほぼ変わらないか高くなる程度です。しかし、派遣看護師にはボーナスがありません。

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、看護師のボーナスは平均約85万円です。月収では正職員と同程度でも、ボーナスが含まれる年収では正職員よりも額面は低くなります。

また、派遣看護師は正職員と異なりキャリアアップによる昇給が見込めません。経験を積んでも、給料が頭打ちになってしまう点に注意が必要です。

パート看護師と比べると高い

派遣と同じく時給制で働くパート看護師と比較すると、時給は派遣のほうが数百円ほど高いケースが多いです。

また、派遣とパートでは福利厚生にも差があります。派遣看護師は派遣会社の福利厚生が適用されますが、パートの場合、正職員と同等の福利厚生が受けられない勤務先もあるので、派遣看護師のほうが充実しているといえるでしょう。

派遣看護師の給料の仕組み

正職員やパートが雇用契約を結ぶのは勤務先となる医療機関や施設です。一方、派遣看護師が雇用契約を結ぶのは派遣会社で、派遣会社のスタッフとして派遣先で働きます。給料の支払い元は派遣会社です。

そのため、給料をはじめとした交渉も、派遣会社と派遣先が行います。直接本人が派遣先と給料やそのほかの労働条件について交渉することはできません。派遣会社に要望を伝え、派遣会社の担当者から派遣先に交渉してもらうことになります。

派遣看護師でも高収入は目指せる?収入アップのコツ

派遣看護師はボーナスがないため、正職員よりも年収は下がってしまいますが、正職員に比べて自由な働き方ができます。そのメリットを活かして、夜勤専従やダブルワークなどの働き方を選べば、高収入を目指すことも可能です。

夜勤専従で働く

夜勤専従看護師になると、夜勤手当がつくためしっかり稼げます。夜勤手当の平均は、以下のとおりで、1回の勤務ごとにプラスされます。

三交代制準夜勤:約4,000円、深夜勤:約5,000円
二交代制夜勤:約1万1,000円

出典:「2020年病院看護実態調査 報告書」(日本看護協会)

これらは、深夜時間帯(22時~5時)の割増賃金は含まれていません。時給・割増賃金と合わせると、1回の夜勤で収入は3~4万円程度になるので、大きく収入を増やせるでしょう。

ダブルワークをする

時間の融通がききやすい派遣看護師なら、ダブルワークで収入を増やすことも可能です。残業が発生しにくい電話相談や検診センターの仕事は業務の負担も少なく、かけもちしやすいでしょう。

ただし、派遣は正職員とは異なるものの、派遣先の就業規則で副業が禁止されている場合は問題になります。ダブルワークをしたい場合には、必ず副業の可否について確認しましょう。

派遣と正職員、転職するならどっちがおすすめ?

今の職場に不満があり転職を考えている場合、派遣と正職員のどちらにするか悩む方もいるでしょう。転職にあたり気になるのは、給料だけではありません。

そこで、派遣と正職員でそれぞれおすすめの人について紹介します。

プライベートを重視するなら派遣

派遣看護師は、自分が働きたい時間・期間に合わせて職場を選択できます。収入面よりもプライベートを重視し、自分の都合に合わせた働き方をしたいなら派遣が向いています。

また、看護師の仕事は残業が発生することが多いですが、派遣看護師は規定の時間で勤務するため、残業は少なめです。残業が発生しても間に派遣会社が入っているので、残業代がきちんと支給されますし、派遣元を通じて条件交渉もできます。

さらに、派遣看護師として働く場合、委員会活動や勉強会への参加は求められないことが多いです。勤務時間終了後の時間を取られることが少ない点も、プライベートを大切にしたい人に向いているでしょう。

派遣期間中のみの勤務となるので、不必要に人間関係のトラブルに巻き込まれるリスクも少なくなります。

給料を重視するなら正職員

給料や安定した環境を望むのであれば、正職員がおすすめです。雇用に期限はなく給料にはボーナスや昇給があるので、安定した収入を確保しやすくなります。また、継続して勤務するためスキルアップもしやすく、勤務を続けていればさらに責任のある立場で活躍する道も開かれます。

また、正職員なら、基本給が高い職場に転職することで高収入を狙えます。

例えば、自由診療が中心となる美容医療業界なら、基本給の水準がもともと高いです。さらに、基本給にプラスして営業成績によるインセンティブがつくので、頑張り次第で大きく給料アップが望めます。

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まとめ

派遣看護師は正職員に比べて自由な働き方ができますが、給料面ではボーナスのある正職員のほうが高くなる傾向があります。派遣か正職員かで迷うときは、プライベートと収入のどちらを重視するのかよく考えましょう。

収入を妥協したくない場合には、正職員で自分に合った働き方を目指すこともひとつの方法です。効率良く希望の働き方ができる仕事を見つけるために、専門家のサポートを受けることも検討しましょう。