美容看護師の内定率は3割ほどであるため、採用を勝ち取るのは簡単ではありません。一方、病院の内定率は6〜7割程度です。準備が不十分なまま面接へ臨むと、不採用となってしまい後悔するかもしれません。
そこでこの記事では、美容看護師の面接でよく聞かれる質問や押さえておくべきポイントを解説します。美容看護師を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
美容看護師の面接では第一印象が大切!
どのような業種でも面接では第一印象が肝心ですが、美容看護師は美容業界である以上、見た目には人一倍気を使う必要があります。とはいえ、モデルのような綺麗な見た目である必要はありません。
美容看護師は人気の職業であるため、採用を勝ち取るのは簡単ではありません。面接では志望先を徹底的に調べ、理念や経営方針を理解したうえで、志望動機やアピールポイントを考えましょう。今回紹介したポイントを押さえ、面接に臨んでみてください。
面接では、美容クリニックの系統に合った身だしなみをすることが大切です。通常の病院看護師と同様に濃いメイクや明るすぎる髪色は避け、清潔感を重視しましょう。ただし、美容看護師はナチュラルすぎるメイクもNGです。美容に関心があることをメイクでアピールしましょう。
また体型に合った、スタイルが良く見えるスーツを着用するのもポイントです。細かい髪色やネイルの規定は勤め先のクリニックにもよりますが、常識の範囲内であれば問題ありません。
美容看護師の面接対策!よく聞かれる質問と回答例
志望動機は何ですか?
志望動機は入社意欲の高さを確認するための質問です。面接では必ずといってよいほど聞かれます。志望動機は、数多くある美容クリニックの中で、なぜその美容クリニックを選んだのか説明するのがポイントです。
そのためには志望先と、そのほかの美容クリニックをよく調べる必要があります。そして他クリニックとの差別化、志望先の特徴や強みを把握しましょう。
病院からの転職であれば、なぜ美容看護師を目指すこととなったのか、きっかけをオリジナルのエピソードを含めながら話すことも大切です。
【回答例】
「貴院の『美容で多くの患者の幸せを』という社風に共感を持ち、応募いたしました。私はこれまで看護師として働いてきましたが、美容業界にも関心があります。自分のキャリアを広げるうえで、美容看護師を目指そうと決意いたしました」
退職理由を教えてください。
前職の退職理由がネガティブな内容だったとしても、ポジティブな内容に変換して話すことが大切です。くれぐれも前職の愚痴にならないようにしましょう。採用者側にマイナスな印象を与えてしまうおそれがあります。
もともと美容業界への関心があったことや、キャリアを広げたいなど、自然な流れであったことを話すと良いでしょう。
【回答例】
「私は以前、美容クリニックに通っていた経験があります。そこで働いていた看護師さんは、私の悩みを親身に聞いてくれ、美容についてのアドバイスをくれました。
看護師の仕事も好きでしたが、私も美容に悩む多くの方の力になりたいと考え、看護師を退職し、美容看護師を目指そうと決意しました」
美容を目指すのはどうしてですか?
この質問も志望動機と同様に、自身のオリジナルのエピソードを含めて話すことが大切です。「美容クリニックに通っていた」「美容で生まれ変わった」など、純粋に目指すきっかけを考え、言語化してみましょう。以下が回答例です。
【回答例】
「美容は多くの女性にとって永遠のテーマであると考えています。綺麗になっていくことは、女性としての自信がもてるようになり、生きる喜びにもなります。
私も美容を学ぶことで自信がもてるようになりました。美しくありたいと願う女性の力になりたいと考え、美容を目指す決意をしました。」
自己PRをお願いします。
自己PRでは、志望先のクリニックがどのような人材を求めているのか把握したうえで話すことが大切です。仕事で活かせる強みでないとアピールにはならないため、注意しましょう。またアピールポイントは多ければ良いわけではありません。
たくさん挙げてしまうと、もっともアピールしたいことがぼやけてしまうおそれがあります。アピールポイントは絞って、簡潔に話すようにしましょう。
【回答例】
「私の強みはコミュニケーションスキルと持ち前の明るさです。歳の離れた人でもすぐに打ち解けられ、話しやすいと言われることも多くあります。
貴院では幅広い年代の患者さんがいらっしゃると思いますが、礼儀をわきまえつつも、患者さんと親しくなれると考えております。」
長所・短所を挙げてください。
長所は、美容クリニックに求められるスキルを挙げるようにしましょう。患者さんの悩みを聞くヒアリング能力、悩みに共感する協調性、悩みを解決する提案力などです。
短所は、見方を変えれば長所としても捉えられることを挙げると良いでしょう。例えば、真面目すぎる、心配性などです。また具体的に改善するよう心がけていることも伝えましょう。
【回答例】
「私の長所は患者さんの悩みに親身に寄り添えることです。これまで看護師として多くの患者さんと関わってきました。患者さんからは、「いつも悩みを聞いてくれてありがとう」と言ってもらえることが多くあります。
短所は、遠慮がちなところです。患者さんの悩みを聞くのは得意ですが、自分自身の悩みはひとりで解決しようとしてしまいます。小さな悩みでも、できるかぎり周りの人に相談するよう心がけています。」
逆に質問したいことはありますか?
面接の最後には逆質問をされることがあります。逆質問は入社意欲や真剣さをアピールするチャンスです。「特にありません」と答えることはやめましょう。
逆質問では、「何か学ぶべきことはあるか」「リーダーになるにはどのようなスキルが必要か」など、業務内容やキャリアに関する質問をすると良いでしょう。
給料や休みなどの待遇面に関することは、面接ではないタイミングで質問するのがおすすめです。転職エージェントを利用している場合は、キャリアコンサルタントに代わりに聞いてもらいましょう。
【回答例】
「化粧品検定の資格取得を目指していますが、何か業務で役に立つ資格はありますか?」
「看護師から転職した方で、リーダーや管理職に就いた人はいますか?」
美容クリニックの面接で見られているポイントとは
クリニックの理念や経営方針に関する理解
美容クリニックの理念や経営方針を理解し、きちんと伝えられるかが大切です。面接では、「自院の経営方針をご存知ですか?」と聞かれる可能性もゼロではありません。仮に聞かれて、答えられない場合は「自院のことを理解しているのだろうか」と思われてしまうおそれがあります。
また、志望先クリニックが大切にしていることを意識して面接に臨むことで、アピールすべきことも絞れるため、ほかの志望者と差をつけられるでしょう。
コミュニケーション能力
美容クリニックは接客業であるため、コミュニケーションスキルは重要です。面接では「相手の目を見て話しているか」「スムーズに受け答えができているか」といった点を意識して見られます。
面接は緊張してしまうものですが、きちんと練習を重ねて、スムーズに受け答えできるようにしましょう。
ホスピタリティ精神
美容クリニックはサービス業の一面もあるため、患者様を思いやる「ホスピタリティ精神」が重要視されます。来院された患者様に喜んでもらえるよう、おもてなしをすることが大切です。
面接においても、忙しい中時間を空けて面接の機会を与えてくれたことに対し、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。