看護師1年目でも美容看護師になれる?知っておきたいメリット・デメリット

一般的な病院で看護師として入職したものの、看護師1年目にして美容看護師を目指したいと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、美容看護師になるためのステップとしては、看護師経験を2〜3年積むのが一般的です。

今回は、看護師1年目でも美容看護師を目指せるのかという疑問を解決するとともに、1年目で美容看護師に転職するメリットやデメリット、転職する際のポイントについて詳しく紹介します。

看護師1年目で美容看護師は目指せる?

通常、美容看護師に転職するには、2〜3年の看護師経験が必要といわれています。しかし、結論としては、看護師1年目でも美容看護師に転職は可能です。

実際に看護師1年目にして美容看護師に転職した人もいますが、看護師1年目で美容看護師を目指すのが難しいといわれている理由もしっかりとあります。

技術や経験が不足しているため難しいことが多い

一般的なケガや病気で受診する病院と美容クリニックでは、処置をする機会や回数、内容がまったく異なります。

1年目の看護師は、さまざまな処置や患者様との向き合い方など、周りの先輩看護師から教えてもらえる機会がとても多い貴重な時期です。

学ぶべきことが多く、また学ばせてもらえる機会が多い看護師1年目の時期に退職してしまうと、本来1年目で身につけるはずだった技術や経験が身につきません。

美容クリニックでは、看護師の人数が一般的な病院に比べて少ないため、即戦力になる看護師を求めています。看護師1年目では、技術や知識が浅いと判断されることも多く、美容クリニックから断られるケースが多いのです。

次の転職が不利になることもある

看護師1年目で転職をしてしまうと、その次に転職したいと思える職場が見つかったとしても「すぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまうこともあります。

転職理由はどうあれ、すぐに辞めそうな人を雇用するのは、クリニック側からすると避けたいものです。今後の転職先の選択肢が少なくなるリスクは出てくるでしょう。

臨床経験3年以上で採用されることが多い

一般的な病院に比べて看護師が少ない美容クリニックでは、即戦力になれる看護師が常に求められています。

臨床経験が3年以上ある看護師の場合は、基本的な処置の方法や患者様との向き合い方、医師との連携など、基本的な看護スキルが身に付いているため、美容クリニックでも求められる存在です。

輪郭の手術や脂肪吸引などの比較的に規模の大きな手術を扱うクリニックでは、オペ室経験者の需要が高いといえます。特に美容外科では、目や鼻、輪郭などのお顔の手術や脂肪吸引などの外科手術が多く、オペ室経験者の需要が非常に高いといえます。

それでも挑戦したい!1年目で美容看護師を目指すメリット

看護師1年目での美容看護師への転職はハードルが高いですが、1年目から美容看護師になるメリットは存在します。ここからは、2つのメリットを見ていきましょう。

若いうちから美容のキャリアを積める

看護師キャリアのうち年齢が若い頃から、これからさらに発展していく美容医療の分野で必要とされる知識やスキルを、実務を通して効率的に学べます。

美容クリニックでは経験者を求めているところが多いものの、中には未経験者を育成することを前提に、20代~30代をメインに雇用しているクリニックもあります。

看護師1年目で年齢が若い頃から美容看護師になれば、その分長く働けることもメリットになるでしょう。

新しいことを吸収しやすい

看護師1年目で年齢が若いということは、最大の武器になります。看護師としての経験は浅いものの、年齢が若いほど覚えが早いので、新しい知識や技術を吸収しやすいといえるのです。

さらに、一般病棟勤務の慣習やクセが少ないという点を評価してくれるクリニックもあります。自分のこだわりやしがらみがないため、教育する側も教えやすく、長期的に見たときに成長の余地があるとみなされやすいです。

1年目で美容看護師を目指すデメリットも知っておこう

看護師経験1年目から美容看護師に転職するのは、デメリットも多いことを知っておきましょう。ここでは、3つに分けて紹介します。

応募先が限られる

美容看護師になるには、最低条件として看護師経験2〜3年以上を求めている美容クリニックが多いです。臨床経験が1年未満でも採用してくれるクリニックは、比較的数が少ない傾向にあります。

そのため、自分が希望する美容クリニックに就職することが難しいケースもあるようです。

また、一般的な美容クリニックでは、即戦力が求められているため、教育体制が充実していないこともあります。スキルを着実に身に付けたい人にとっては、就職後に苦労することもあるかもしれません。さらに、教育にかけられるコストがないクリニックでは、臨床経験が少ない看護師は敬遠されてしまうのです。

もし1年目の看護師が美容クリニックへ転職するのであれば、教育体制が整っているクリニックや、脱毛メインのクリニックなどに限られる場合がほとんどです。

看護スキルを身につけられない

一般的なケガや病気を治療する病院と美容クリニックでは、業務内容が大きく異なります。病院では疾患の知識や急変対応など、美容クリニックで働いていても身につかない知識やスキルが多いです。

看護師1年目では、病院にいると多くの経験や知識を習得できますが、美容クリニックでは、看護師が行う医療行為がほとんどありません。

そのため、患者様と向き合い処置を通して人を助けたいという思いで看護師を目指した人にとっては、業務内容にギャップを感じてしまうことがあります。

一般病棟に戻りにくくなるケースもある

看護師としての医療行為をほとんど行うことがない美容クリニックでの看護師経験は、看護師としての経験年数に加算されないことも多いのが現状です。

一般的な病院とは異なり、専門知識やケガ・疾病に関する処置の経験も積めないため、1年目で美容看護師に転職し、仮に4年間働いたとしても、一般病棟ではほぼ未経験と同じ経歴とみなされるでしょう。

このような理由から、1年目に転職して美容看護師が自分に合わず一般病棟へ戻りたいと思ったときに、不利になるケースもあるのです。

経験が浅くても美容看護師を目指すときのポイント!

看護師経験が浅くても美容看護師を目指したいのであれば、これから紹介する34つのポイントを押さえておくのがおすすめです。

教育体制が整ったクリニックを選ぶ

臨床経験も浅く、自分のスキルや知識に不安がある場合は、教育体制が整っている美容クリニックを選ぶのがおすすめです。

美容クリニックの教育制度を確認し、必要な知識やスキルを身につけられる環境が整っているかどうかを確認しておくと良いでしょう。

基本的に、美容クリニックではOJTで教育することが多いですが、教育に力を入れているクリニックでは、新人研修や技術研修、プリセプター制度などを導入しているところもあります。

プリセプター制度があれば、一般的なOJTと比べて誰に聞けば良いのかが明確ですし、細かなところまで質問できるので知識が深まりやすいです。

今後のキャリアを考えておく

美容看護師に転職する前に、看護師として今後のキャリアをどうするのかをしっかり考える必要があります。

経験を積んで管理職に昇格し、年収を確実に上げていきたいと考えている場合は、注意しておかなければなりません。

美容看護師は、一般的な看護師に比べ管理職の枠が少なく管理職を目指しにくいといわれています。

これらも踏まえた上で、これからのキャリアをしっかりと見つめ直し、美容看護師を目指すのが賢明かどうかを判断するのが大切です。

美容看護師専門の転職サポートを利用する

美容看護師に転職するなら、美容看護師専門の転職サイトを活用するのがおすすめです。美容系のクリニックに特化して、数多くの求人が掲載されているので、自分に合った求人が見つかります。

アドバイザーがいる場合は、経験不足の悩みや今後のキャリア形成について相談してみるのも良いでしょう。

美容看護師を目指すなら、美容医療業界に特化した転職サイト美容看護師(ナース)専門の転職サイト「ビナラボ」がおすすめです。美容医療業界に精通したアドバイザーが、希望に合った求人情報だけでなく、転職の進め方やキャリアプランの立て方までサポートいたします。

まとめ

看護師1年目の臨床経験が浅い人でも美容看護師に転職する方法やポイントを紹介してきました。臨床経験が浅い方でも美容看護師に転職ことは可能です。ただし、応募先が限られてしまうため、求人の幅を広げたい場合は臨床経験を1年以上積むことをおすすめします。

もし美容看護師としてのキャリアを築くなら、教育体制が整っている美容クリニックを探してみると良いでしょう。