「夜勤があると体調を崩しやすい」「プライベートの時間が取れない」という悩みを抱えつつも、看護師に夜勤はつきものと諦めていないでしょうか。実際には看護師が夜勤なしで働ける職場もあり、転職を成功させた方も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、夜勤なしで働くメリット・デメリットと看護師が夜勤なしで働ける職場を紹介します。
看護師が夜勤なしで働くメリットとデメリット
メリット
まずは、看護師が夜勤なしで働くメリットから見ていきましょう。
プライベートが充実する
日勤のみで働くことができれば、趣味やプライベートの時間を確保しやすいです。夜勤がないと家庭の事情に合わせた働き方も可能なため、家庭と仕事の両立もしやすくなります。
夜勤があると不規則な生活になりがちなので、特にお子様のいるご家庭では子育てとの両立が難しく感じるかもしれません。日勤のみだと家族と過ごす時間も増え、子育てに充てる時間も確保しやすくなります。
ほかにも、友人と過ごしたり、趣味に打ち込んだりと有意義な時間が過ごせるでしょう。
規則正しい生活を送れる
夜勤なしの働き方には、規則正しい生活を送れるメリットもあります。夜勤があると生活が不規則になりやすく、生活リズムも崩れがちになります。
一方、夜勤なしによって生活リズムが整えば安定した生活も送りやすくなるため、仕事も続けやすいでしょう。睡眠時間も十分に確保することができ、何よりも心身の健康を保ちやすい点は大きなメリットです。
体力的な負担を軽減できる
夜勤がないと体力的な負担が少ないため、無理なく仕事を続けられるでしょう。日勤は一般的に勤務1回当たりの労働時間が8時間前後になりますが、2交代制の夜勤になると勤務時間は16時間ほどになります。
夜勤があると一度に長時間働き続けなくてはならないので、体力的な負担は非常に大きくなるでしょう。また、不規則な生活が続くことで、心身に不調をきたすおそれもあります。
デメリット
夜勤なしという働き方にはメリットがある一方で、デメリットもあります。
給料が低くなる
夜勤なしの働き方を選択した場合のデメリットのひとつが、収入の減少です。夜勤があると平均年収は約500万円である一方、夜勤がないと平均年収は約400万円と、年間で約100万円の差が出てしまうのです。
なぜなら、夜勤なしだと夜勤手当が出ないため、その分収入が下がります。夜勤手当は就業先が任意で定めているため、金額は病院によって異なりますが、一回の勤務につき4,000〜1万円の夜勤手当が支給されることが多いです。
さらに、夜勤手当とは別に労働基準法で定められた深夜割増賃金も支給されます。深夜割増賃金は日中の基本給(時給換算)の1.25倍で、深夜帯(午後10時~朝5時)に勤務した場合にのみ発生するものです。
人によってはやりがいを感じにくい
夜勤なしの職場に転職すると、やりがいが感じられないという人もいます。なぜなら就業先が小規模なクリニックや介護施設など、大手の病院と比べて落ち着いた環境になるからです。
緊迫感を感じる場面に立ち会うことが少なくなるため、バリバリ働きたい方やスキルアップしたい方にとっては、物足りなく感じられるかもしれません。
看護師で夜勤なしの働き方が向いているのはこんな人!
夜勤なしの働き方が向いている人は、以下のような人が挙げられます。
・プライベートの時間を大切にしたい人
・体力的な限界を感じている人
・睡眠時間が長めな人
それぞれ詳しく説明します。
プライベートの時間を大切にしたい人
収入よりもプライベートを重視したい人であれば、夜勤なしの働き方がおすすめです。夜勤で働くと給料は高いものの、プライベートの時間を確保することが難しくなります。
収入よりも自分の時間がほしい人は、日勤のみの仕事を選ぶことでプライベートを充実させやすくなります。
体力的な限界を感じている人
夜勤に体力的な限界を感じている人は、夜勤の働き方が合っていない可能性があります。先述でも触れたとおり、夜勤を続けていると、生活リズムが不規則になるため、体調を崩しやすくなるでしょう。
夜勤なしの働き方であれば、体力的な負担が軽減され、体調も整いやすくなります。
睡眠時間が長めの人
睡眠時間が長めの人も、夜勤なしの働き方が向いています。睡眠時間が長い人にとって、夜勤は肉体的にも精神的にもつらいものです。
日勤のみの仕事なら、一定の睡眠時間を確保することができ、心身を安定に保つことができます。
看護師が夜勤なしで働ける職場とは
病院
病院の中でも日勤のみの求人があるのは、外来・病棟・オペ室です。外来の仕事は来院した患者様の対応がメインで、事務作業や医師の介助を行います。日曜と祝日が休みなので、プライベートの時間も確保しやすいのがメリットです。
夜勤を任されることはほとんどありませんが、仕事量は多く、病院によっては時間外労働が発生することもあります。ただし、予約制の病院では残業も少なめです。
病棟看護師でも、夜勤なしの求人はあります。病棟看護師は日中に来院した患者様の対応にとどまらず、入院中の患者様のケアも行います。仕事内容は勤務先の病棟によって変わるものの、看護スキルを維持しやすい点がメリットです。
多種多様な器具の知識を求められるオペ室勤務は、病棟勤務より給料がやや高くなります。ただし、病院によっては人手が足りないときに夜勤に入るケースもあるため、入職前にあらかじめ確認するようにしましょう。
介護施設
介護施設の中には、緊急時に備えて看護師を配備している施設があります。病院のように急患が入ることはないため、定時で帰りやすい点がメリットです。落ち着いた環境で働ける介護施設で勤務すれば、プライベートを楽しむ余力も残せるでしょう。
主な仕事は、入居者様の健康管理や服薬サポートです。介護士や理学療法士など他職種の人と協力して仕事を進める必要があるため、コミュニケーション能力が求められます。なお、老人ホームは給料が高めですが、必ずしも夜勤なしとは限らないので、応募する前に確認しておきましょう。
診療所・クリニック
無床の診療所やクリニックは日中のみの勤務となるため、夜は自由に時間を使えます。働く曜日や時間帯が固定されている場合も多く、急な残業も発生しにくいとあって、プライベートの時間を充実させたい方や仕事と家庭の両立をしたい方におすすめの職場です。
診療所やクリニックで働く看護師は、主に問診・採血・点滴など医師の介助を行います。ただし、多くの看護師が在籍する病院と違ってひとりで多くの仕事をこなさなければならず、電話対応や備品管理、掃除などを任される場合もあります。
なお、自由診療のクリニックの看護師は一般診療より年収が高い傾向にありますが、土日祝日は休みにならない病院もあるので、希望する働き方に合うクリニックを選ぶことが大切です。
美容クリニック
完全予約制が多い美容クリニックも、看護師が夜勤なしで働ける職場のひとつです。決まった休みも取りやすいのですが、繁忙期となる連休や土日祝日は休めないところも多いです。
美容クリニックは自由診療になるため、夜勤なしでも給与は高い傾向にあります。ただし、美容クリニックでは患者様と接する機会が多く、サービス業としての側面が強いため、悩みを聞き出すコミュニケーション能力は必要です。
看護師が夜勤なしの職場に転職するときに知っておきたいこと
年収が下がる可能性がある
看護師が夜勤なしの職場に転職すると、年収が下がる可能性があります。デメリットの項目でも挙げましたが、看護師の給与は夜勤手当・深夜勤務手当・残業手当など手当が多い分、高水準になっています。ちなみに、1回あたりの夜勤手当は病院によって異なりますが、平均額は下記のとおりです。
・三交代制準夜勤:約4,000円
・三交代制深夜勤:約5,000円
・二交代制夜勤:約10,000円
夜勤なしの職場に転職すると年収が下がるので、収入面を重視する方にとっては夜勤が不可欠といえるかもしれません。
転職サイトを利用すればサポートを受けられる
夜勤なしの職場への転職を成功させるには、情報収集が欠かせません。求人情報を探すなら、転職サイトの利用をおすすめします。転職サイトを活用すれば、自分一人では知り得ない転職先のリアルな情報を入手できますし、応募書類作成や面接対応のサポートを受けることも可能です。
美容クリニックへの転職をお考えなら、全国対応の美容医療業界専門の人材紹介サイト美容看護師(ナース)専門の転職サイト「ビナラボ」がおすすめです。ビナラボでは、美容ナースや他分野で活躍している元美容ナースなどさまざまな経歴を持ったアドバイザーによるキャリア形成サポートが受けられます。
まとめ
収入よりも健康やプライベートを大切にしたい看護師にとって、夜勤なしという働き方は大きなメリットになります。ただし、夜勤なしで働くと収入が下がるケースもあるため、転職先は慎重に選ぶことが大切です。
叶えたい働き方がある方は、積極的に転職サイトも活用しましょう。