看護師で休みが取りやすい職場とは?休暇申請時の注意点も知っておこう

看護師は日勤や夜勤などシフト制の職場が多く、自由に休みが取れないイメージが強いのではないでしょうか。病院や施設は24時間稼働しているため、不規則な勤務体制になるのは仕方がないことと割り切っている方もいるかもしれません。

とはいえ、激務だからこそ休日はしっかり休んでメリハリをつけたいと思う方もいるでしょう。そこで今回は、看護師の休日事情や休みが取りやすい職場について紹介します。

看護師の休みはどれくらい?看護師の休日事情!

看護師は一般企業に比べて休みが少ないといわれていますが、実際はどうなのでしょうか。看護師の休みはどのくらいあるのか、有給取得率も合わせて休日事情を紹介します。

年間休日の平均は約110日

令和2年就労条件総合調査によると、医療・福祉業界の平均年間休日総数は112.4日と示されています。全職種の平均年間休日総数を算出すると112.8日であり、医療・福祉業界の休日数に関しては一般的な企業とほぼ変わりありません。

看護師の休日も同じくらいで、110日~125日程度と考えられています。ただし、職場によって年間休日に差があり、大学病院や国立病院機構、公立病院などは年間休日が125日以上あり、民間病院や病棟勤務では、年間休日が100日ほどしかない場合もあります。

病院や施設では24時間、患者様や利用者様のケアが必要な場所もあり、基本的にシフト勤務になるため休日が少ないのです。一方、外来のみの病院やクリニックは、カレンダーどおりに土日祝が休みになるところもあるので、休日は比較的多いようです。

出典:「令和2年就労条件総合調査」(政府統計の総合窓口)

有給取得率は約50~60%

有給休暇は、年間休日の他に与えられる給与が発生する休日です。「2020年病院看護実態調査」によると、正規看護職員の平均有給休暇取得率は50~60%といわれています。この結果から、付与された有給休暇の半分以上は消化できているとわかります。

全職種の平均有給休暇取得率56.3%であることから、看護師は比較的有給を取りやすいといえるでしょう。とはいえ、看護師全体でみると女性が多く活躍している職種であり、有給休暇の取得理由が育児や介護、家族の看病など、やむを得ない事情の場合もあります。

また、年間休日と同様に有給取得率も職場によって違いがあるようです。例えば、有給休暇を取得しやすい職場には、大学病院や国立病院機構、公立病院や保健センターなどが挙げられます。

反対に、有給休暇を取得しにくい職場は、民間の病院や施設などです。人員不足の問題が重なれば、その分有給取得率は低下します。

出典:「2020年病院看護実態調査」(日本看護協会)

看護師の転職で知っておきたい!病院の休暇制度について

職場によって休日事情は異なります。転職後に後悔しないためにも、勤務内容とともに休日の情報も集めておきましょう。

ここでは、求人を探すときにチェックしておきたい休暇制度を紹介します。

4週8休制

4週8休制とは、4週間(28日)のうち休みが8日ある休暇制度を示します。主にシフト制の勤務に多く、夜勤など不規則な勤務体制の場合に採用されることが多いようです。

交代勤務のため休みは不規則になりやすく、必ずしも1週間に2日休めるというわけではありません。1週間のうちに1日休みや3日休みなどの週がある場合も考えられます。

土日祝も変わらず稼働しているため、4週8休の場合は病院や施設の勤務体制によって左右されることがあります。

4週8休制の場合、希望休を考慮したシフトになりますが、希望休の日数や人員配置の問題などにより希望通りにならない可能性もあるようです。

また、年間休日は104日ほどとなります。仮に、夏季休暇や年末年始の休暇など、その他の休暇を3日ずつ取得できれば、年間休日は110日程度になります。

完全週休2日制

完全週休2日制とは、毎週必ず2日の休みがあるという意味です。完全週休2日制だからといって、土日休みは保証されません。

休診日が平日と日曜の週2日あるクリニックで採用されることが多いようです。とはいえ、完全週休2日制であれば、1週間に2日は確実に休めます。

週休2日制

週休2日制とは、1ヶ月の間に週2日の休みがある週が1度以上あるという意味です。完全週休2日制とは異なり、必ずしも毎週2日休みがあるというわけではありません。日勤のみで1日の労働時間が決められているクリニックや、訪問看護などに多い休日形態です。

看護師で休みが多い・取りやすい職場とは

休みが多く、休暇を取得しやすい職場は、プライベートとのバランスが取りやすいものです。事前に休日事情がわかれば、希望に合った転職先も見つけやすくなるでしょう。ここからは、職場別の休日事情を紹介します。

大規模病院

休みの取りやすさで融通がききやすいのが、大規模病院です。大学病院や国立病院など大規模な病院は、福利厚生が手厚く休日数が多い傾向があります。ただし、大規模病院であっても、休日数が少ないこともあるため、転職前に確認することが大切です。

大規模病院は看護師の人数が多く、シフト調整がしやすいため、育児休暇や介護休暇なども取得しやすいメリットがあります。

とはいえ、病棟勤務では夜勤体制があり、不規則な勤務形態は避けられないかもしれません。日勤・夜勤の2交代制か日勤・準夜勤・深夜勤の3交代制かによっても、負担の度合が異なるので、ライフスタイルに合わせて判断することをおすすめします。

大規模病院では、勉強会や研修も充実しているため、休日に開催される場合は休日出勤となる場合もあります。休日出勤がストレスになる方もいれば、スキルアップになると前向きに捉える方もいるでしょう。

クリニック(診療所)

決まった休みが欲しい方におすすめなのが、クリニック(診療所)です。クリニックであれば、平日1日と日祝休みのところが多く、確実に休みを取得できます。

シフト制だと休みにくいお盆や年末年始も、休診日であれば安心して休暇を取得できるでしょう。ただし、看護師の人数が少ないクリニックでは、希望休は取りにくいかもしれません。

クリニックは日勤中心なので、夜勤に比べて働きやすいメリットがありますが、診療体制によっては早出や遅出があるので注意が必要です。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションの休みは、年間平均120日ほどです。土日祝休みの職場も多く、家族や友人と休みが合わせやすいメリットがあります。さらに、事前に訪問先やスケジュールが把握できるため、定時に帰れて残業がないところが多いようです。

ただし、訪問看護ステーションによっては24時間体制で行っているところもあり、夜間や休日にオンコールがあるため、気が休まらないと感じる方もいるでしょう。また、訪問先では周りに相談できる看護師がいないため、自分で判断しなければなりません。

美容クリニック

美容クリニックは夜勤が少なく、週休2日制の職場が多い傾向にあります。残業も少なく、プライベートの時間も確保しやすいメリットがあります。勤務開始の時間も遅めの設定なので、朝はゆったりと準備できて家庭と両立しやすい職場です。

ただし、美容クリニックで働くためには、看護だけでなく美容に関する知識を勉強する必要があります。美容の知識は普段の生活にも活かせるため、美容に興味がある人にはおすすめです。

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まとめ

看護師の休日事情は職場によって異なりますが、平均年間休日においては一般的な企業とそれほど変わりありません。

勤務形態や職場の規模によっては自由に休みが取れない場合もありますが、プライベートや家庭とも両立しやすく、働きやすい職場もあります。それぞれの職場でメリットやデメリットがあるため、希望の働き方を考えながら転職活動すると良いでしょう。