看護師として働くなかで、「もう辞めたい」と思う瞬間がある人も多いでしょう。しかし、「看護師を辞めるのは甘え」などと言われ、自分が甘いのか、辞めるべきではないのかと悩んでいる人もいるかもしれません。
今回は、辞めるのは甘えと言ってくる人の特徴や、甘えだと言われて悩んでいるときの対処法などについて解説します。
「看護師を辞めるのは甘え」と言ってくる人の特徴
看護師を辞めたいと言っている人に「辞めるなんて甘えだ」と言ってくる人は、どのような考えをもっているのでしょうか。
考え方は人それぞれなので一概にはいえませんが、辞めたいと言う人に対して厳しい言葉をかける人によく見られる特徴を紹介します。
転職経験がなくずっと同じ職場で働いている
「看護師を辞めるのは甘え」と言ってくる人の特徴のひとつが、転職経験がないことです。
嫌なことがあっても転職せずに乗り越えてきた人のなかには、ほかの人も自分と同じようにできるはず、自分と同じように我慢するべきだと考える人がいます。
辞めたい、転職したいという人を根性や我慢が足りない人だとみなしており、それが「甘えている」という発言につながるのです。
体力がある
体力があり、残業や夜勤があまり苦にならない人のなかにも、「看護師を辞めるのは甘え」と言ってくる人がいます。
自分が苦にならないので、残業や夜勤が体力的につらいという人の気持ちがわからず、「これくらいできないなんて甘えている」という考えにつながるのです。
それなりの年齢になってもあまり体力が衰えず、「私ができているんだから」「私が若いときはもっと働いていた」などの発言が出る人もいます。
自分の考え方が正しいと思い込んでいる
自分の考え方が正しいと思い込んでいる人も、「看護師を辞めるのは甘え」と言ってくる人の特徴に該当します。
「仕事が大変だからといって辞めるなんて甘い」という固定観念にとらわれており、それ以外の考えは誤りだとして認められないのです。
このタイプの人は、「気に入らなくても3年は働いてみるべき」など、自分が正しいと思っている考えを善意のアドバイスとして押し付けてくる傾向にあります。
看護師を辞めたいと思うのは甘えではない!その理由は?
看護師を辞めるかどうか悩んでいるときに「辞めるなんて甘え」と言われてしまうと、自分が間違っているのかと悩んでしまうことでしょう。
しかし、看護師を辞めるかどうかは本人の自由です。辞めたいと思うことが甘えではないといえるだけの理由もあります。
辞めたいと思っている看護師は意外と多い
「看護師を辞めたい」と思うと、自分が精神的に弱いのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、日本医療労働組合連合会の調査によると、看護職員の74.9%は仕事を辞めたいと思ったことがあるとされています。
看護師は夜勤があったり人の生死にかかわったりと、体力的にも精神的にもハードな仕事です。女性が多い職場で、人間関係に悩むこともあります。
看護師を辞めたいと考えてしまうのは、おかしなことではありません。自分に問題があると気に病む必要はないでしょう。
出典:「2017年 看護職員の労働実態 調査結果報告」(日本医療労働組合連合会)
無理して頑張り続けると心の病気になってしまう
職場で悩みがあるときに、解決方法を探して乗り越えようと頑張るのは悪いことではありません。
しかし、看護師を辞めたいと思いながら無理をし続けると、自分で自分を追い詰めてしまい、メンタルに不調をきたす可能性があります。
その結果、うつ病などになってしまうと、看護師以外の職業に就くのも難しくなるでしょう。治療に時間がかかり、復職や転職が困難になるリスクもあります。
自分自身の気持ちを優先させることが大切!
だれかから「看護師を辞めるのは甘え」と言われても、気にすることはありません。看護師を辞める、転職するのは本人の自由です。
同じ環境で働いていても何ともない人を見ると、自分を責める気持ちになる人もいるでしょう。しかし、つらいと感じる状況や、精神的、体力的な限界は人によって異なるものです。「甘えだ」という基準も人によって違います。
自分の状態は自分が1番わかるものなので、本当に辞めたいと思ったら自分の気持ちを優先させましょう。
「看護師を辞めたいけど甘え?」と悩んでいるときの対処法!
辞めるかどうかは自由、自分の気持ちを優先するべきと言われても、どうしても悩んでしまう人もいるでしょう。そこで、「看護師を辞めたいけど甘え?」と悩んでいるときの対処法を紹介します。
信頼できる人に相談する
自分が甘えているだけではと悩んでしまい、なかなか抜け出せないときは、信頼できる人に相談してみましょう。話しているうちに気持ちの整理がついてきたり、良いアドバイスがもらえたりすることがあるからです。
新人看護師の場合は、ある程度自分の気持ちが整理できたらプリセプターに相談すると良いでしょう。プリセプターがいない場合は、先輩看護師に相談するのもおすすめです。
単に愚痴を話してストレスを発散させたいのであれば、看護師の友人に聞いてもらうのも良いでしょう。
休暇を取ってゆっくり休む
なかなか悩みが解消できないときは、思い切って休暇を取り、ゆっくり休むのもひとつの方法です。悩みがあるときは視野がせまくなり、冷静に考えられなくなるものです。
休暇によって環境を変え、気持ちがリフレッシュできれば、落ち着いてこのまま仕事を続けていくべきか考えられるようになるでしょう。
異動願いを出す
業務内容が合わない、人間関係で悩んでいるといった理由で看護師を辞めるかどうか悩んでいる場合は、部署異動によって解決する可能性があります。
希望がとおるかどうかは勤め先の状況によりますが、辞める決断をする前に異動で解決できないかどうかを考えてみましょう。
転職という選択肢もアリ!看護師が辞める場合のふたつのケースとは
転職という選択肢もアリ!看護師が辞める場合のふたつのケースとは
1.看護師ではなく別の仕事に挑戦する
看護師という仕事自体がつらいという人は、看護師ではない別の仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。
頑張って学校を出たのに、せっかく看護師になったのにと思うかもしれませんが、学校を出たからといって看護師以外の職業に就いてはいけないわけではありません。
「思い切って全然違う職業に就いてみたら、自分にぴったりだった」となる可能性もあります。ただし、看護師として3年程度は経験を積んでおいたほうが、転職先の幅が広がるでしょう。
2.新たな職場で引き続き看護師として働く
今の職場が合わない場合は、別の病院やクリニックで働くことも考えてみましょう。病棟での勤務に抵抗がある場合は、美容看護師や介護施設といった選択肢もあります。
転職先を探すときは、まず自分が求める条件を明確にすることからはじめましょう。必須条件とできたら叶えたい条件を洗い出しておくと、理想に近い転職先を見つけやすくなります。
収入アップ、夜勤なしなどの希望を叶えたいのであれば、美容看護師がおすすめです。美容看護師は比較的給与が高い傾向にあり、夜勤も基本的にありません。生死にかかわる看護もないので、精神的な負担も軽減できるでしょう。
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まとめ
看護師が仕事を辞めようとすると、「この程度で辞めるなんて甘い」などと言われることがあります。
しかし、精神的、体力的な限界は人によって違うものです。無理をするとメンタルに不調をきたすかもしれません。看護師を辞めるかどうかは本人の自由なので、周りの意見に流されず、自分の気持ちを大切にしましょう。
どうしても悩んでしまう場合は、人に相談したり思い切って休暇を取ったりすると、冷静に考えられるようになるかもしれません。部署異動や転職という方法もあるので、どうすれば良いのかじっくり考えてみましょう。