看護師の職場は、病院やクリニックだけではありません。実は、看護師資格を活かせる求人は幅広く存在します。
本記事では、看護師資格を生かせる求人をピックアップし、それぞれの仕事内容やメリット、やりがいを紹介します。子どもと関わる仕事、一般企業や公的機関など、多様な分野で活躍できるチャンスを見つけましょう。
【看護師資格が使える珍しい求人】子どもと関わる仕事3選
看護師資格を活かせる珍しい求人の中で、まずは子どもと関わる仕事を3つご紹介します。
保育園
保育園で働く看護師の主な仕事は、園児の健康管理です。検温や視診・触診、急病・ケガの応急処置や健康診断の補助などをします。
緊急時には迅速かつ適切な応急処置や、受診の判断が必要となるため、臨床経験や子育て経験が活かしやすいでしょう。
保育園看護師は、子どもの成長を間近で見られることや、残業が少なく規則正しい生活をしやすいのが大きなメリットです。通常の保育にも携わることがあるため、子どもたちとの関わりや保育士とのチームワークにやりがいをもてるのではないでしょうか。
保育園看護師の仕事内容やメリット、デメリットについては以下の記事でご紹介しています。
「保育園看護師の給料事情|仕事内容やメリット・デメリットも解説」
学校の保健室
学校の保健室では、児童・学生や教員の健康管理、急病・ケガの応急処置をします。保健室の先生として行う健康管理には、健康診断の実施やフォローアップ、保健指導、感染症対策などの業務があげられます。ほかにも、配布物の作成といった事務作業をこなすスキルも必要です。
なお公立の小・中・高の保健室で働く場合、養護教諭資格が求められます。
多くの学校行事にも関わるため、学生たちとの距離も近くなります。学生たちの健康をサポートし、成長を見守ることにやりがいを感じられるでしょう。
特に部活動や運動会・修学旅行などのイベントで、急病やケガに迅速に対応する必要があるため、3年程度の臨床経験があると安心です。
児童養護施設
児童養護施設とは、家庭環境に問題を抱える児童を保護し、生活の場や支援を提供する施設です。施設内での生活や教育、医療、カウンセリングなど、児童の支援を行っています。
児童養護施設においても、健康診断や薬の管理、感染症対策などが看護師の主な仕事です。児童の教育や生活指導に携わる機会もあります。
心理的なケアが必要な児童もいるため、ソーシャルワーカーや心理療法担当職員との協働が欠かせません。看護師としての臨床スキルを活かし、子どもたちの心身のケアに携わることがやりがいとなります。
【看護師資格が使える珍しい求人】一般企業で働く仕事3選
ここからは、看護師資格が使える一般企業の求人を3つピックアップしてご紹介します。産業看護師、医療機器メーカー、製薬会社それぞれの独自の特徴をチェックし、自分に合う仕事を探してみましょう。
産業看護師
産業看護師は、企業で働く従業員の健康管理やメンタルヘルス管理を行います。
基本的に夜勤はなく、土日祝日が休日になることが多いので、プライベートの時間を確保しやすいです。看護師の転職先として人気があるものの、求人数は極めて少ないため、競争率は高い傾向にあります。
デスクワークがメインの仕事ですが、従業員の健康を支えることで企業の生産性向上に貢献できる仕事といえます。基本的なビジネススキルが身に付くため、キャリアの選択肢を増やしたい人に向いています。
産業看護師の仕事内容やメリット、デメリットについては以下の記事でご紹介しています。
「産業看護師とは?仕事内容や給与、転職するためのポイントを紹介」
医療機器メーカー(クリニカルスペシャリスト・フィールドナース)
医療機器メーカーで働く看護師は、クリニカルスペシャリスト、もしくはフィールドナースとして活躍します。
医師や看護師などの医療従事者へ向けた医療機器のプレゼンやデモ、アフターサポートを行うのが主な仕事です。医療機器の正確な操作方法や効果を説明するだけでなく、顧客との信頼を築くため、自社で扱う機器に誰よりも詳しい立場であることが求められます。
医療現場で医療機器を操作する経験が多い人ほど、医療機器メーカーでの仕事に慣れ親しみやすいでしょう。
製薬会社(治験コーディネーター・CRC)
製薬会社で働く看護師は、治験コーディネーターとして活躍できます。
治験についての資料作成、スケジュール管理、治験協力者への説明・フォローや医師のサポートが主な仕事です。被験者への安全性が確保されるよう、適切な進行管理が求められます。
看護師資格は必須ではないものの、臨床経験があると優遇されやすいです。新薬開発に携われば、医療の進歩に貢献できることへのやりがいを感じられるでしょう。
【看護師資格が使える珍しい求人】公的機関で働く仕事2選
公的機関で働く看護師は、医療とはまた違った分野の専門性を高められる点が魅力です。自分のキャリアやスキルを活かしつつ、新たな挑戦を求める看護師におすすめの求人です。
厚生労働省(看護系技官)
厚生労働省では、看護師資格を持つ看護系技官として働きます。配属先は大臣官房、医政局、健康局などさまざまで、看護師の教育内容の見直しや診療報酬・保健指導プログラムの改定など、政策立案や施策推進に関わる業務がメインです。
看護系技官は、国家公務員ならではの安定した給与や福利厚生が魅力の職業ともいえます。
看護師としての経験や知識を活かして、医療制度や看護教育など幅広い分野に影響を与えられる点がやりがいとなるでしょう。
防衛省(自衛隊看護師・技官看護師)
防衛省では、自衛隊看護師や技官看護師として働きます。
自衛隊看護師は特別職国家公務員として自衛隊に所属し、ほかの自衛官と同じように射撃訓練や戦闘訓練を行うことが特徴です。災害派遣や海外派遣など、幅広い活動の中で看護師としての力量が試される場面が多いうえ、スキルアップや経験の幅を広げることにつながります。
技官看護師は自衛隊病院や防衛医科大学校病院に勤務し、看護師としての専門性を活かした医療業務に従事します。
防衛省では自衛隊関係者の健康を守る使命感と、国の安全保障に貢献できることが大きなやりがいとなるでしょう。
【看護師資格が使える珍しい求人】自分のペースで働ける仕事2選
看護師の仕事は多岐にわたり、自分のペースで働ける職種も存在します。ここでは、看護師資格を活かしながら柔軟な働き方ができる珍しい求人をご紹介します。
イベントナース
イベントナースは、スポーツ大会やコンサートなどのイベント会場で急病やケガの応急処置を行います。
単発の仕事が多く、空いた時間だけ働きたい人や副業を希望する人に適した求人です。看護師としての臨床スキルを活かしながら、幅広いイベントや場所で経験を積めます。
基本的には看護師の人員配置は1人~数人であることが多く、緊急時の迅速な判断や臨機応変な対応力を発揮できる人に向いている仕事です。
医療系ライター・メディカルライター
医療系ライターは、医療や健康に関する記事執筆や監修を行います。フリーランスとして働いている人も多く、働く場所や時間を自由に選べるので、子育てや介護などのプライベートと両立しながら働けます。
一方、メディカルライターは、医薬品開発に関わる資料や論文など、専門性の高い文章を作成する仕事がメインです。まれに一般向けの医療情報を書くこともあります。
看護師としての知識や経験を活かし、専門知識を分かりやすく伝えることが求められる仕事です。多くの人へ向けて、正確な医療情報を届けられることがやりがいといえます。
看護師以外の他職種への転職については、以下の記事でもご紹介しています。
「看護師から他職種への転職!おすすめの職場7選と転職先の選び方!」
まとめ
看護師は、病院以外にも多くの現場で求められています。本記事で紹介した珍しい求人を参考に、看護師としてのキャリアを広げ新たな挑戦をしてみてはいかがでしょうか。
転職を検討する際には、勤務条件や待遇、職場の雰囲気なども確認しておきましょう。